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第3章 ニュースポーツに関する海外文献調査

はじめに
海外におけるニュースポーツの普及や傷害・事故の状況について、海外文献データベース(SPORT Discus)から関連する文献を検索した。検索期間は1975年から1995年までの20年間である。検索のキーワードは、「ニュースポーツ辞典(遊戯社、1991年)」に紹介されている95種目の種目名の英語名とした。検索した文献の収録内容を調べ、いくつかの文献について和訳した。
文献データベースとして利用した「スポーツディスカス」は、約32万件のスポーツ全般の文献情報を収載しており、スポーツ関係の文献調査で最も頻繁に用いられるデータベースのひとつである。その収載項目は、個人競技、団体競技、コーチと管理、体育、生体力学、スポーツ医学、運動生理学、社会科学とスポーツ、スポーツ史、運動学習、スポーツと障害者、スポーツの社会学的側面、レクリエーション、レジャーなどである。収録文献は主として欧米の学術雑誌(American fitness,British journal of sports history,British journal of sports medicine,Canadian runner,European jounal of applied physiology and o?tcupational physiology,International jounal of sport medicine,International skating,Journal of applied physiology,Journal of applied sport psychology,Journal of physical education,recreation and dance,Journal of sport behavior,Journal of sport history,Jounal of sport management,Journal of swimming research,Muscle and fitness)など、2,000種類以上のスポーツ関連雑誌、研究書、図書、論文などである。また、独語、仏語の文献も含んでいる。
文献調査結果
[1]欧米におけるニュースポーツ文献数
「スポーツディスカス」から検索した、最近20年間のニュースポーツの種目とその文献数は図表1の通りである。特に文献の多かった種目は、?@ウォーキング、?Aスカッシュ、?Bカヌー、?Cオリエンテーリング、?Dラクロス、?Eアルティメットであった。これらは、欧米における普及の一端を表していると言えるだろう。
第2章でアンケート対象種目とした、全国レクリエーション大会で実施されている種目についての文献数は、インディアカ(2)、グラウンドゴルフ(0)、ゲートボール(2)、ターゲットバードゴルフ(O)で、ソフトバレーボール(O)、綱引き(0)、バウンドテニス(0)、ペタンク(12)、ユニホッケー(1)、ディスクゴルフ(O)あった。これらの種目は日本で考案され、命名された種目がほとんどであり、海外の文献に登場することもないようだ。
検索した文献のテーマは、競技技術に関するものが50%以上を占めている。次いでニュースポーツの歴史やスポーツ心理学、スポーツ生理学に関するものがそれぞれ10%、スポーツ外傷・障害あるいは、スポーツ社会学に関するものがそれぞれ5%、その他、栄養学、測定評価に関するものもわずかだがある。

 

 

 

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