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 1.概説 
(1)野外においては、暑熱・寒冷・風雨・氷雪等により、体の機能が低下し、疲労を招きやすい。よって野外活動を実施する指導者および参加者は、健康管理と防疫重要性を自覚し、疾病発生の未然防止、不測事態が発生した場合の即応態勢の確率を念頭に、周到な安全管理対策を講ずる必要がある。 
特に、人命に係わるような安全管理事項は、徹底を期さなければならない。また、野外での活動は、各人の素質、体力等に応じて段階的に行い、逐次慣れさせることが重要である。 
(2)衛生教育 
野外における衛生環境は一般に不良であり、かつ衛生施策も十分ではない。よって、機会を求めて実状に則した衛生教育を行うことが重要である。 
2.徒歩での移動間における衛生的配慮 
(1)疲労度が大きいので、事前の休養・睡眠・給食に十分配慮し、体力の温存に努めるようにする。 
計画作成に当たっては、天侯・気象・経路・距離・負担量・速度を考慮し、天侯等が急変した場合は必要に応じて計画を修正することが重要である。 
(2)固い路面は反動が大きいため足を痛めやすく、柔らかい路面は距離に比較してエネルギーの消耗が大きい。また坂道は疲労しやすい。 
(3)空腹および睡眠不足は、疲労を早め、暑熱時においては日(熱)射病、寒冷時においては凍傷の原因ともなる。 
また、前夜の飲酒は疲労を増大する。 
(4)実施に先立ち、以下の衛生点検を実施する。 
1.くつずれ・打撲・ねんざ等はないか。 
2.履き馴れた靴か。よく手入れされているか。紐の締め具合は適当か。 
3.靴下にしわを作っていないか。 
4.装具をしっかり装着しているか。 
5.水筒に水が十分入っているか。 
6.着替えを携行しているか。 
7.傷病のあるもの、疲労している者はいないか。 
  
  
  
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