ここで本塾が行っている事故防止について説明します。
本来、人間には自己防衛能力があります。これを発揮するためキャンプを開始するに先きだって子どもたちに参加する意志が本当にあるのかを確認することから始めます。
具体的に説明すれば、「この仲間たちやリーダーたちと一緒でいいの?」と問いかけて、「嫌だっつたら行かなくてもいいんだよ」とやさしく話しかけ、子どもたちに参加する意志をはっきりさせることです。次に、キャンプには危険の多いことを具体的に話して、だから自分で注意しなければならない事を自覚させます。
そこで始めて指導者としての要望事項を話します、「注意事項をよく聞いて必ず守って行動しますか?でなければ私達は連れて行く訳にはゆきません、何故なら怪我をしたり最悪の場合死ぬことさえあるからです」と子どもたちに緊張感をもたせます、そして君と同じ人は世界中で君一人なのだから、万一の事があった場合お金で買って返せばそれで済む事ではない、だから今、君たちにこの約束を守れない人は連れて行かないと言っているのだ、と人間の尊厳についても考えさせておきます。
事前にこのような対話によって、子どもたち自身の本能的な防衛能力を喚起する事が事故防止のために行う第一歩としています。
この様に、指導者の責任感のみならず子どもたちの自覚とが渾然一体となったキャンプが事故防止のみにとどまらず、立派に目的が果たせるものなのです。
以上指導者養成キャンプを実施するに当たって、その最も大切な事項の説明とします。
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