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パネルディスカッション ?
●司会 お待たせいたしました。それでは「国際観光交流促進シンポジウム」、ただ今からパネルディスカッションを始めさせていただきます。このパネルディスカッションは前半と後半に分かれておりまして、まず前半は、「日本の魅力の再発見と創出」と題し、3名の方にプレゼンテーションを行っていただきます。その後休憩をはさみまして、後半は「関西における観光受け入れのための基盤整備」をテーマとし、ディスカッションを行います。
まずは、前半のプレゼンテーションに入ってまいりたいと存じます。ご登壇者をご紹介いたしましょう。まず、パネルディスカッション全体のコーディネートをお願いしてございます大阪薬科大学助教授であり、関西都市文明研究所所長、阿部功先生でございます。阿部先生は、財団法人大阪21世紀協会グランドデザイン起草委員会委員など、さまざまな役職を歴任されておられます。ご専攻は社会経済学です。続きまして、3名のプレゼンターをご紹介いたします。まず、ジョン・ハッチソンさんです。ハッチソンさんは、オーストラリア政府観光局局長を務められ、近くシドニー市観光局局長に就任されるご予定です。2番目に、ドシット・ホテルズ・アンド・リゾーツ次席副社長、古賀伸さんでございます。タイ王室もよくご利用になり、日本でも有名なデュシタニホテルはドシット・ホテルズ・アンド・リゾーツのメンバーホテルの一つでございます。そして3人目にプレゼンテーションを行っていただきますのが、岡山県地域振興部国際交流課、山上弓人さんでございます。現職は、岡山県と友好提携をしているオーストラリア南オーストラリア州との交流事業を担当なさっていらっしゃいます。
それでは、このあとの進行をコーディネーターの阿部先生にお任せいたしたいと存じます。お願いいたします。
●阿部 では、さっそくパネルディスカッションの第1部ということで、プレゼンテーションをいただきとうございます。今ご紹介いただきましたような順番でやらせていただきます。最初に、観光振興、観光交流ということを国の基本的な政策として追求され、そして多くの成果を収めていらっしゃいますオーストラリアの観光の基本戦略、あるいはその実際の事例というものをジョン・ハッチソンさんにご紹介いただきます。
続きまして古賀さんに、これも先ほどご紹介がありましたが、バンコクのドシット・ホテルズ・アンド・リゾーツの、具体的な事業に携わっている方々からみた今後の国際観光、あるいは観光交流のなかで、観光ビジネスというものをどのように展開していくべきなのかということも事例的にご紹介をいただきます。
さらに地域の国際交流、あるいは国際観光というと今後の非常に重要な課題でこざいますので、その先進的で皆様方よくご承知の事例かと思いますが、山上さんに岡山県のインターナショナル・ヴィラの事例を中心にしたご紹介をいただくということでございます。
いずれも聞き逃しがたい、非常に魅カ的なテーマをお話いただくことになります。各先生方よろしくお願いいたしたいと思います。では、最初にオーストラリア政府観光局のジョン・ハッチソンさん、お願いいたします。
●ハッチソン アジア太平洋観光交流センター理事長の山下さん、運輸省運輸政策局観光部長和田さん、コーディネーターの阿部先生、そして皆さん、こんにちは。本日は、アジア太平洋観光交流センターにお招きいただき、オーストラリアが観光産業をいかに発展させてきたかというお話をさせていただくことをありがたく思います。そして、このすばらしい関西新空港ができまして、オーストラリアにたくさんの観光客を送りだしている関西に再び戻ってこられたことを非常に嬉しく思います。
本日お話しすることは、私の国にとって大変重要なことであります。オーストラリアはこの10年間、国際観光都市、旅行先としてマーケティングをしてまいりましたが、この成果はすばらしいものでした。これはオーストラリアのサクセスストーリーの一つということができます。1985年以来、豪州への観光客は年平均13%の伸びを示しています。これは世界平均をはるかに上回っております。ここで、オーストラリアの旅行産業の成長を反映する数字を幾つか取りあげてみます。オーストラリアの経済規模が、日本のそれと比較して非常に

 

 

 

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