日本財団 図書館


 本日は「ふるさと環境シンポジウム」に、このように多くの皆様にお集まりいただき、盛大なシンポジウムが開催できますことを、主催者の一人として心よりお礼申し上げます。
 さて、今日、環境問題に対する国民の関心は一段と高まり、その内容も従来の産業型に加え、自動車交通や廃棄物など身近な発生源に、都市型、生活型のものが増加しています、これらの積み重ねによる地球温暖化、オゾン層の破壊など地球規模の新たな問題も生じているところです。
 本日のテーマとしても同じ意味ですが、「地球規模で考え、足元から行動せよ」と言われるゆえんです。
 自治省といたしましても、地方公共団体が、地域の実状を踏まえたきめ細やかな対策や、地球環境保全等に関する取り組みを積極的に推進できるよう、財政支援をはじめ、さまざまな支援措置を講じてまいりました。
 この一環として、地域の環境保全に関する手法や経験等の相互交流を図り、地方公共団体と地域住民の力が一体となった環境保全への取り組みの気運を醸成するために、関係各位のご協力を得て、平成6年度より、「ふるさと環境シンポジウム」を実施して参りました。
 本日の開催地である高知県は、清流四万十川や、温暖な気候と、あまたな海の幸をもたらす黒潮などに象徴される、文字どおり、ふるさと自然環境に恵まれた豊かな地域です。このような環境のなかで、本県におかれましては、視野を地球現境にまで広め、地域の環境保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために、昨年度に制定された環境基本条例に続き、今年度は「ローカルアジェンダ21高知」及び「高知県環境基本計画」の制定に取り組まれており、これらの計画を新たな出発点とするために、本日のシンポジウムが開催されたとうかがっております。
 折りしも、2月10日には、速やかに環境影響評価の法制度化をする中央環境審議会の答申が出され、また、4月からはリサイクル法が施行され、12月には地球温暖化防止京都会議という国際会議が京都で予定されるなど、環境に関する取り組みは、国内外共に確実に前進しております。
 このシンポジウムを契機に、ご参加の皆様の間で、環境保全への取り組みについて、より一層、活発な交流が行われますとともに、本県のように恵まれた自然環境のなかで、自然と人間の共生が理想的に実現されますことを、心からご期待申し上げます。
 最後になりましたが、ご多忙のところ本日のシンポジウムにご参加頂きました俳優の大和田獏さんを始め、パネラーの先生方、高知西高校の演劇部の皆さん、並びにシンポジウム開催にあたり、多大なご協力を頂きました高知県の皆様に、深く感謝申し上げますと共に、ご来場の皆様にとりましても実りの多い日となりますよう祈念いたしまして、私の挨拶といたします。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION