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はしがき

近年の国際化の進展には目を見張るものがある。このような国際化の進展は、社会経済の各方面に様々な影響を投げかけている。
税制面においても、我が国への外国人の入国や外国法人の進出、あるいは海外への日本人の出国や日本法人の進出の件数の増加に伴い、国際間の取引が増加・複雑化するとともに、賦課徴収の困難性が高まってきている。
こうした傾向は国税のみならず、地方税においても次第に顕著なかたちで現れてきており、急激な国際化の進展に、地方団体、地方税制が十分に対応することのできない事態が今後発生することも予想される。
当センターでは、このような認識のうえに立って、学識経験者と自治省及び地方団体関係者で構成される「国際化に対応した地方税制のあり方に関する調査研究」委員会を設置し、外国人、外国法人に対する地方税負担の求め方・あり方等、国際化に対応した地方税制のあり方について、実務面、理論面から幅広く調査研究を実施することとした。
今回の調査研究では、時間的な制約もあって、議論が十分に深められたとは必ずしもいえないが、国際化に対応した地方税制のあり方について種々検討が加えられたものであり、今回の成果が、国際化に対応した地方税制のあり方の議論の端緒として活用され、また、少しでも地方税制に対する理解を深めるために役立てていただければ幸いである。
今回、この調査研究を実施するに当たって、御多忙のところ御協力を賜った関係者各位に対して心から感謝申し上げる。
なお、この調査研究は、財団法人日本船舶振興会から補助を受けて実施したものであり、ここにあわせて感謝の意を表する次第である。

 

平成9年3月

 

財団法人自治総合センター理事長 湯浅利夫
国際化に対応した地方税制のあり方に関する調査研究委員会委員長 林健久

 

 

 

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