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3 広島県離島振輿計画における位置づけ

 広島県では、平成5年4月現在で7地域53島(内有人島18島)が離島振興対策実施地域に指定されている。

 平成5年4月に策定された広島県離島振興計画(計画期間、平成5年度から14年度)における離島振興の方向は、瀬戸内らしい環境・景観の創出、健康・保養基地、生活文化の振興、海洋関係の研究・開発などの分野において、本土沿岸都市や島しょ地域と連携して、新たな施策展開を図り、瀬戸内再生の主要な役割を担うことが中心となっている。

 その中で、本町は上大崎群島(大崎上島、生野島、長島)に位置づけられ、上大崎群島としての振興方策が次のように設定されている。

 交通体系においては、生活航路の確保・充実のための港湾整備、フェリーの時間延長・増便に加えて、安芸灘諸島連絡架橋の推進が示され、産業振興については、柑橘類の高付加価値作目への転換、架橋を前提として野莱・花卉栽培のような都市近郊型農業への転換、造り育てる漁業(マリノベーション)の推進、造船業などの経営安定化、農水産加工製造などの新産業の育成、観光産業の育成などが示されている。

 また、交流による活力ある島の創造というテーマも重要視され、歴史文化財・魅力ある景観を生かした全島庭園化構想、タラソテラピ、クアハウスなど保養空間の創出活用などが主たる事業として掲げられている。

 *タラソテラピ:潮風や日光を浴びながら、活きた海水、海藻などの海洋資源を体内に取り入れることで、人が本来もっている自然治癒力を活かし、身体の機能を高める療法。日本では「海洋療法」と訳されている。

 

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