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(B)輸入に対する機構、その他輸入上の問題点

ブルガリアの外国貿易は、貿易省が国家の外国貿易政策に従って管理運営を行っている。

貿易省は、外国貿易政策の実施、貿易計画の作成、貿易および支払い契約の締結、その他貿易に関連する業務の遂行についての最終責任を負い、個々の貿易取引きに対する許認可権を有している。

貿易省は、閣僚会議の指揮下にあり、長期計画および年度別計画に適合するよう政策を実施する義務を負っている。

貿易省には、地域別および機能別に分かれた部局があり、地域別部局は契約事務を、機能別部局は外国為替計画および会計、貿易公団の指導監督、市場調査などを取り扱っている。

ブルガリアの貿易決済は、1964年に設立されたブルガリア外国貿易銀行および1987年および1990年に新設され、1992年に再編成された商業銀行によって行われている。

外国為替ルートは、ブルガリア国立銀行(Bulgarska Narodna Banka)が、これを決定している。

支払いは、交換性通貨および非交換性通貨、貴金属ならびにそのほかの有価物によって行われている。

資本主義諸国との貿易決済は、ブルガリア外国貿易銀行および商業銀行を通じて現金、信用状(L/C)および一覧払い手形(S/B)によって行われている。

決済通貨は、米ドル、ドイツ・マルクなどのハードカレンシーである。

社会主義国とは従来長期に亘って精算勘定決済で、通貨は振替ルーブル(旧ソ連ルーブルと等価)であったが、1991年以降、原則的に交換可能通貨による決済へと移行している(但し、旧ソ連とは91年に一部バーター協定が結ばれた)。

貿易省は、輸入申請が経済計画に合致すると認めれば輸入ライセンスを発給するが、ライセンス発給と同時にそのコピーをブルガリア外国貿易銀行、税関および当該貿易公団に送付する。

外国貿易銀行は、このコピーに従って当該輸入取引のための外貨割当を行い税関は貨物の通関準備を行う。

ブルガリアの関税制度は、1991年1月からブルガリアが市場経済へ移行したことに





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