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(C)需要状況

 1994年末現在のブラジルの保有船腹量は、565隻、5,282,870G/Tであり、3年前の669隻、5,882,530G/Tと比べ、隻数、トン数ともに減少し、平均船齢も増大している。新造船の投入も推進されてはいるが、1987年(718隻、6,342,060G/T)以来、ブラジルの商船隊は年毎に縮小し、老朽化が進む状況にある。
 ブラジルは、国策に沿って自国商船隊の増強を図っているので、船舶に対する需要度は、中南米諸国の中では高い。
 また、建造計画では在来船の能率向上を目的として、老朽船の代替や近代的装備の経済船を建造しているので、保有船腹は量的には減少しているが、質的には著しく改善されている。

(D)船腹拡充計画

 ブラジル政府は、輸出入貨物の海上輪送には自国船優先主義をとっており、自国商船隊の強化・拡充に努力している。
 これらの船舶建造は、国営のCCN(Conpanhia Comercio e Navegacao)、外資系のIVI(Industries Verolme&Ishibras)など国内造船所を中心に行われているが、国内造船所のみで処理できないため、海外造船所への発注も行われている。
 1994年末現在、ブラジル商船隊(565隻、5,282,869G/T)の平均船齢は22年であるが、これを船種別にみると、オイル・タンカー66隻(2,111,537G/T)の平均船齢が17年、ケミカル・タンカー13隻(146,211G/T)が13年、LGタンカー15隻(66,846G/T)が20年、バルク・ドライ/オイル・キャリア12隻(958,361G/T)が16年、バルク・ドライ・キャリア57隻(1,255,199G/T)が12年、一般貨物船90隻(231,145G/T)が40年、一般貨客船5隻(10,482G/T)が22年、コンテナ船12隻(192,777G/T)が13年、冷凍貨物船1基(5,379G/T)が31年、Ro/Ro貨物船12隻(153,194G/T)が12年、Ro/Ro貨客船8隻(8,098G/T)が16年、旅客船7隻(3,377G/T)が38年、漁船89隻(14,178G/T)が21年、海洋補給船49隻(61,975G/T)が11年、調査船3隻(4,868G/T)が26年、曳船101隻(26,851G/T)が25年、浚渫船7隻(23,698G/T)が25年、その他難船18隻(8,693G/T)が17年となっており、各種多数の老朽船が稼働し

 

 

 

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