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(C)需要状況

 ウルグアイの保有船腹量は、1993年が約149,000 G/Tで、平均船齢が23年に達しており、不経済船、老朽船が多数を占めているため、これら老朽船の代替、近代船の増強を必要としている。
 従って、1993〜94年には、一般貨物船3隻(1,397 G/T)、コンテナ船2隻(34,697 G/T)、旅客フェリー1隻(235 G/T)、漁船1隻(384 G/T)、曳船1隻(266 G/T)など合計8隻(36,833 G/T)が老朽船もしくは過剰船舶として処分され、これに代りRo/Ro貨客船3隻(2,569 G/T)が増強された。
 この結果、94年末現在の保有船腹量は、前年の96隻(149,317 G/T)、平均船齢23年から、91隻(125,053 G/T)へと、隻数で5隻、トン数で24,264 G/Tの減少となったが、平均船齢はやや改善されて、21年となった。

(D)船腹拡充計画

 1994年末現在におけるウルグアイ商船隊の平均船齢を船種別にみると、オイル・タンカー4隻(46,227 G/T)の平均船齢が22年、一般貨物船3隻(1,748 G/T)が50年、コンテナ船1隻(28,060 G/T)が16年、冷凍貨物船1隻(328 G/T)が31年、Ro/Ro貨客船7隻(20,106 G/T)が21年、旅客フェリー2隻(235 G/T)が22年、漁船62隻(19,491 G/T)が19年、曳船8隻(2,084 G/T)が29年、浚渫船2隻(6,624 G/T)が17年、その他難船1隻(150 G/T)が44年となっており、老朽船が大多数を占めている。
 しかし、ウルグアイ経済の基礎は牧畜業に置かれており、とりわけ羊毛、牛肉、皮革など畜産品の輸出に大きく依存する牧畜国であり、工業部門の開発に遅れ、また、鉱物資源にも恵まれていないため、経済規模の大幅な拡大は期待できない。
 従って、船腹拡充については、ウルグアイ政府は自国商船隊の整備・拡充には関心を示してはいるが、現状では、稼働中の老朽船を徐々に新造船の発注、もしくは中古船の購入で代替し、整備していく程度のものと考えられる。
 また、ウルグアイは歴史的にも、経済的にも隣接国のブラジルおよびアルゼンチンとは極めて密接な関係にある。
 これら両国は、ウルグアイと同じくLAIA(ラテンアメリカ統合連合)加盟国であり、また、造船業の振興に力を入れている国である。

 

 

 

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