わが国とペルーは1873年に外交関係が樹立し、移民等を始め伝統的な友好関係にあり、特に1990年にフジモリ政権となって以来、その関係は親密化している。
漁業は同国の基幹産業であるが、特にアンチョビー漁獲量は海面水温の上昇が原因で1970年当時の1,200万トンから現在は300万トンと1/4に激減しており、主要外貨収入源である魚粉原料のアンチョビーの不漁は直ちに対外貿易バランスの悪化をきたしており、また、主要輸出先であった日・独両国が飼料を魚粉からトウモロコシに切替えたことも、これに拍車をかけている。
このため、政府は漁業振興策を打出し、アンチョビーへの依存度を引下げるべく遠洋漁業への進出を図るための漁業調査船・訓練船の整備に対し、わが国にもODA資金による経済協力を強く要請しているので、この分野における若干の市場性が期待できる。
また、フジモリ政権以後、同国では工業の発展にも努めているので、今後これら工業製品を運ぶための貨物船の需要増が見込まれるので円借款によるコマーシャルベースの船舶輸出にも期待がもてる。