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グァテマラ

(1)一般事情

 グァテマラは、北と西はメキシコと、東はベリセおよびホンジュラスと、南はエル・サルバドルと、それぞれ国境を接し、西南部は太平洋に臨み、東部の一部はカリブ海に面している。
 面積は108,889平方キロ、人口は中米5カ国のうちでは最大の920万人(90年現在)、年間人口増加率は平均2.9%、人種構成は原住民のインディオ42%、欧州系白人8%、混血50%となっている。
 言語は、スペイン語が公用語であるが、20種類以上の土着語が日常語として原住民の間で使用されている。
 宗教は、人口の95%以上がカトリック教徒となっている。
 グァテマラの中央部は、深い渓谷、盆地、湖沼、火山などのある山地であり、平地は北部と南部に存在する。
 海抜600〜1,500mの高地ではコーヒーを栽培し、首都グァテマラ(人口108万人)も海抜600〜1,500mの高地にあり、コーヒー産地の中心である。
 グァテマラの太平洋側の斜面は、比較的狭小ではあるが、標高1,000〜5,000フィートの高原は、降水量が豊富で変化のある気候と肥沃な土壌に恵まれ、種々の農産物の栽培を可能にしており、また、最も人口 密な地域となっている。
 一方、カリブ海側の斜面は、人口が希薄であり、ペタン州のゴムの木(チューインガムの原料)栽培、木材生産、コバン地方のコーヒー農園、モンタギュー盆地やイサベル湖地方のバナナ収穫などを除げば、商業的重要性に乏しい。
 グァテマラ経済は、農業をはじめとする第一次産業部門(農・牧・林・漁業)に全面的に依存しており、国内経済活動人口の58%(88年推定)がこの部門に従事し、農業部門の国内総生産(GDP)への寄与率は25.8%(88年実績)に達している。

 

 

 

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