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(C)需要状況

 ロイド統計によると、バングラデシュの保有船腹量(100G/T以上の鋼造船)は、93年末現在、287隻(合計約39万G/T)で、船台は平均22年となっているが、その大部分は老令化し、競争力が弱く、非能率な老朽船で、船台25年以上のものが多数含まれている。
 従って、これら老朽船に対する潜在需要はあるが、同国の経済事情、建造能力からして、新造船の発注には海外からの援助に頼らなければならない状況にあり、当分は中古船を主とした需要が続くものと思われる。

(D)船腹拡充計

 国営のBangladesh Shipping Corporation(BSC)は従来から、中古船の購入によって、一既存船隊の老朽船を代替する方針であり、今後の船腹増強計画についても、すべて売買船市場を通じて行い、財政上の理由から新造船の発注に乗り出す意向はないものと思われる。
 現在、BSC社は外航船18隻(約184‘000C/T)を保有しているが、このうち耐用年数20年を超えた一般貨物船が3隻(船台27年が1隻、船台23年が2隻)が稼働している。
 また、国営のBangladesh Inland Water Transport Corporation(BIWTC)は、小型船40隻(約33,000G/T)を保有しているが、このうちタンカー部門では船台50年が1隻、船台49年が1隻、船台33年が3隻、船台31年が1隻、船台30年が1隻、船台28年が1隻など、耐用年数を篭かに超えた老朽船が多数稼働している。
 BIWTC社のドライ・カーゴ部門についても、船台30年が3隻、船台29年が2隻、船台28年が3隻、船台27年が1隻、船台25年が3隻、船台21年が2隻など、多数の老朽船が稼働している。
 その他、Atlas Shipping Lines社の外航船(一般貨物船)のうち船台24年が1隻、22年が1隻、20年が1隻、Bangladesh Bulk Carriers Ltd.の外航船(一般貨物船)は船台28年が1隻、船台26年が1隻、Bangladesh Bulk Maritime Ltd.の外航船(バルク・キャリア)は船台28年が1隻、船台26年が1隻、Bengal Shipping Line社の外航船(一般貨物船)は船台22年が1隻、Blue Ocean Lines Ltd.の外航船

 

 

 

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