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対向部分の面積を変えられるものもある)、アルミニウムの“はく”の間に絶縁紙を狭んで、それを巻きつけ、対向面積を大きくしたもの(紙コンデンサ)、電解効果によって薄い絶縁性の被膜を作るもの(電解コンデンサ)などがある。

図2・6(a)に示すようにキャパシタの両端に直流電源(電池など)を接続をすると、電源の両端にある正と負の電荷は互いに近づきたいので、このキャパシタの両電極に集まってくるが、そこで絶縁されているのでそこを通って相互に結合することはできない。しかし、電源を接続した瞬間は電流が流れるが、そのとき両電極に蓄えられる電気量Qは、電極の面積Sが広いほど、また、電極の間隔dが狭いほど、さらに、電圧Vが高いほど多くなる。これを数式で示すと、

Q = ε(S/d)V = CV                    (2・10)

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である。ここで、εは比例常数で、容量の単位は、表2・3に示したとおりファラッドで表される。ここで比例常数εは誘電率と呼ばれ、誘電体の種類によって異なるが、空気の場合はε≒1である。このように、キャパシタに直流電源を接続すると、接続をした瞬間に電荷の移動があって電流が流れるが、あとは全く電流は流れない。

これに対して、図2・6(b)に示すようにキャパシタに交流電源を接続をすると、その電源電圧vは Vm・sinωtに従って変化するので、キャパシタの電極に加わる電圧もゼロからプラスの最大になり、また、ゼロを通って、今度はマイナスの最大になって、再びゼロに戻るといった変化をし、この間、電極に集まる電荷も定常的に変化をする。したがって、電源とキャパシタの間には定常的に電流が流れる。

その電流の変化の様子、つまり電荷qの時間的な変化は微分の形で表されdq/dtによって決まる。電荷qは(2・10)式と同様にq = Cvであるから

 

 

 

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