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(8)扁平試験
無機絶縁ケーブルの先端から30cm以上離れたところから2個の試料をとり、ケーブル仕上外径の2/3まで扁平にしたとき、シースにき裂が生じてはならない。なお扁平後の試料を水中に1時間浸したのち、1,500Vの交流電圧を2分間加え、これに耐えなければならない。
特に耐燃性を要求されるケーブルについて行うものとする。
(9)難燃性試験
0.6mの試料を垂直につるし、下端から300mmの表面に、ガスバーナー(口径約10mm、炎の全長約125mm,内炎の長さ約40mm)の内部青色円錐炎の先端を、下方45度の方向から次の算式に示す時間あてる。
 

 
t:炎をあてる時間(sec)
W:試料の重量(g)
試料の外径が50mm以下のときは1本のバーナー、50mmを超えるときは、水平方向の角度が90度になるように配置した2本のバーナーを使用する。
試験後炎は自然に消え、かつ、燃えた部分が試料の先端に達してはならない。この試験は、無機絶縁ケーブル以外のケーブルについて行うものとする。
(10)耐燃性試験
1.2mの試料を水平に保ち、中央部を300mmの間隔で2個の接地した金属環により支持する。試料の線心は別々に3Aのヒューズを介して電源に接続する。試料の線心が3本以上の場合は3組にまとめ、星形結線の変圧器に接続し、変圧器の中性点は5Aのヒューズを介して接地する。
加熱源は長さ610mmの筒形ガスバーナーとし、バーナー上65mmの温度は750℃とする。
試料にその定格電圧を印加し、かつ、バーナーで加熱する。単心線の場合は、電圧は導体と大地間に印加するものとする。
加熱の要領は、3時間連続加熱、12時間休止、3時間連続加熱の順序とし、加熱中試料の底面は、バーナー上65mmの位置に保つものとする。
この試験において、電圧は定格値を保持し、かつ、ヒューズは切れてはならない。この試験は特に耐燃性を要求されるケーブルについて行うものとする。
(11)耐延焼性試験
ケーブルの布設方法にかかわらず耐延焼性を有するようケーブル自体の難燃性を高めたケーブル(日本電線工業会規格−JCS390では耐延焼性船用電線と呼称される。)の耐延焼性を確認する試験である。試験の詳細については、日本電線工業会規格−JCS390(1984)又はNKの船用材料機器等の承認及び認定要領を参照のこと。

 

 

 

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