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定された民間事業場については、国の行う検査の一部(材料、工事中の検査等)をその事業場の自主検査に委任し、船舶検査の合理化を図る目的で、新たに定められた制度である。
 運用については、「船舶安全法の規定に基づく事業場の認定に関する規則」(昭和48年省令第49号)に規定されているが、本項ではいかだに関係のある同規則の第三章について、その概要を述べる。(詳細については「参考」、整備認定事業場関係法規(抄)を参照)

(a)整備規程の認可

 (イ)整備規程の内容には、物件の要目、寸法及び性能を記載し、かつ、主要部の構造を図示する必要があり、整備、点検の方法、その使用冶工員及び損傷の程度等による使用限度の判断基準等を定め記載される。

 (ロ)申請、認可の手続きは、次の通り。

  イ..認定を受けようとする製造者は、上記整備規程及び所定の書類を添えて、運輸大臣に申請言を提出。

  ロ..認可書の交付

  ハ.運輸大臣の告示

(b) 整備事業場の認定

 (イ)認定されるためには、整備能力の有無が最も重要な要件であり、整備規程の認可を受けた製造者からその整備規程を供与されることの承諾を受けなければならない。従って認定を受けようとする整備事業場は、申請物件についての整備能力が十分であることをまず製造者に認めさせる必要がある。

(c)申請、認定の手続さ

 (イ)申請者は製造者の整備規程の供与承諾書
    認定芸阜に適合することの説明書
    整備が規程に適合してなされたことの確認の方法書
    申請物件の整備実績表
    事業場の組織、業務分担の概要説明書
 等を申請書に添付して、事業場の所在地を管轄する地方運輸局長に提出する。

 (ロ)事業場の立入調査

 (ハ)認定書の交付 地方運輸局長より有効期間5年以内の認定書が交付される。

 (ニ)整備規程の供与 製造者の記名押印した規程を受理し、事業場に備えおき、供与を受けた後1年ごとに、認可を受けた整備規程と相違ないことの製造者の検認を受けなければならない。

(d)認定の基準

 要約すると次のような項目に適合することが必要である。

 (イ)整備規程の供与が約されていること。

 (ロ)所定の施設、設備を有すること。

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