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8.技術情報管理

8.1 技術資料の管理
修繕作業を行う場合は、工事仕様書、打ち合わせ事項、修繕前記録、関連図面などが修繕品質の基となり、修繕活動の根底となるものであり、かつ、修繕結果の記録も次回の検査や修繕などの計画に必要な書類となる。これらの図面や実績資料の蓄積は修繕事業場ならびにメーカにとって重要な財産となるので、適切な管理運用が必要である。
また、製造物責任(PL)法の施行によって、こうした技術資料は事故発生時の対応に必要な場合があるので、10年間あるいは対象機器稼働期間中は整理、保管しておく。
ここでは、技術情報の種類を図面、規格及び参考資料、検査成績表の三区分として取り上げるが、これらの技術情報の管理については、次の事柄を配慮することが必要である。
? 技術情報の管理責任者及び責任権限を明確にしておくこと。
? 技術情報は形式別、用途別、工事番号別などにまとめて、何時でも必要な書類が取り出されるよう整理しておくこと。
? 技術情報は定期的に見直され、訂正図面来歴などが整備され、常に最新の資料として管理されていること。
? 技術情報の貸出・返却は確実にし、紛失の無いよう注意すること。

8.2 図面の管理

図面管理とは、原図の作成、検図、出図管理、図面や技術資料の管理、図面変更管理、仕様書の管理などの項目に分けられるが、原図については集中管理と永久保管を原則として、出図管理については貸出先や回収期限を明確にしておくことである。

図面や技術資料の管理については検索能率の向上や紛失防止対策及び保管スペースの適切化を考慮して事業場に適した管理方法を選ぶことが大切である。
8.3 規格及び参考資料の管理
事業場の技術管理上、規制や厳守を必要とする規格や参考とする規格など、社内外の膨大な規格については、その分類や保管方式を定めて、効率的に活用することが大切である。また、紛失や毀損のないよう取扱に十分な配慮が必要である。
修繕事業場にとって必要な規格及び参考資料には次のようなものがあり、収集と整備について

 

 

 

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