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特のものを作ることが大切である。
教育水準の高い日本では、自分の事業場に最適の特長ある実施要領を具体的に考えだして、実行することが可能である。
(2) 明るい職場づくり整理整頓の優秀工場が、急速な円高環境によって、急に不良品が増加した事例があった。これは経営幹部や従業員が会社の売上高が半減するというような気持ちになり、職場雰囲気がすっかり暗くなったためであった。従って、心身ともに明るい職場づくりが不良防止に必要である。
これは物理的な面でもいえる。職場で毎週蛍光灯を清掃したり暗い職場に蛍光灯を一本増やしただけで、不良低減ができ、お客に迷惑をかけなくなった事例も多い。
2.10 教育
教育は、国づくりをはじめとして、会社を繁栄させあるいは品質管理を成功させるために必要な最重要項目の一つである。古今東西を問わず歴史的に証明されている。
教育の目的は2つあり、その一つは教養である。教養とは習得したことが自分の仕事に役立つことをいう。他の一つは、思考力、創造力、洞察力等考える力の訓練である。所謂、頭のトレーニングである。事業場ではいろいろの矛盾(良いものを安くつくる等)を抱えながら仕事をしている。この矛盾を解決する、すなわちバランスをとっていく能力を養成するのが教育の目的である。
今日では後者の役割が非常に大きい。最近の日本の現状では、高卒が95%以上、そのまた1/3強約35%が大卒の時代である。
この実績が今日の日本の発展と繁栄を維持している原動力となっている。教育こそ企業存続の根本であることを認識して、教育に力を注ぐことが肝要である。
2.l1 品質管理制度(品質システム)の設定とその進め方
会社は品質管理制度(品質システム)を確立し、そのシステムを成文化して社内規格として制定し、実施しなければならない。また顧客が必要な時にいつでも利用できるように、品質システムをQCマニュアルにしておくことも必要である。品質管理活動としては、少なくとも次の項目について制度化(システム化)し、実施していくことが必要である。

 

 

 

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