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(4)独自の中間ファイルを利用した間接リンクによるシステムアーキテクチャ
処理プログラムは独自のデータモデルを持っており、プロダクトモデルとは独自の形式の中間ファイルを経由しでやりとりを行う方式である(図4.2−4)。
4.2.2システムアーキテクチャの選択基準
アプリケーションを作成する前には、要求仕様が作成される。それを基により詳細に仕様化をすすめていく作業が設計作業である。システムアーキテチャの選択はこの設計工程において行われる。一般的な選択基準というものを定義することは、非常に困難であるが、以下のような要求項目の内容から、ある程度の判断が可能であると考えられる(表4.2−1)。
(1)新規開発か、既存のツールを利用するのか
(2)対象とするプロダクトモデルデータ量はどのくらいか
(3)利用形態は対話的か、バッチ的か
新規開発の場合は、アーキテクチャ1が最も自然なアーキテクチャであると考えられる。ただし、バッチ処理の場合は、処理内容によってはアーキテクチャ3を選択するべきであろう。現在すでにシステム化されている業務は、既存システムのカスタマイズ能力により、選択できるアーキテクチャが決まる。外部ライブラリをリンク可能な既存システムと統合する場合、対話的な処理を実現するためにはアーキテクチャ2を選択するべきであり、バッチ的な処理を実現するためには、アーキテクチャ3を選択するべきである。
また、外部ライブラリのリンクが不可能でファイル入出力が可能な既存システムと統合する場合は、対話的処理を実現するのは不可能であり、バッチ的にアーキテクチャ3あるいはアーキテクチャ4でシステムを実現しなければならない。外部ライブラリのリンクが不可能でファイル入出力も不可能な既存システムは、カスタマイズが不可能なシステムであるため、GPMEを含む外部システムと統合することはできない。
以上、システムアーキテクチャの選択基準を示した。ここで示した選択基準は、あくまで目安であり、現実の開発においては表にできないパフォーマンス、コスト、開発期間、企業戦略などの制約や優先順位が存在する。アーキテクチャは最終的に、これらを総合的に判断し、選択することが重要である。
4.2.3APP処理プログラムの構成例
GPMEプロジェクトでは、機能検証およびデモンストレーションのためにの数種類のサンプルプログラムを提供している。ここでは、運用時サンプルプログラムの1つである構造設計

 

 

 

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