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5.2.3.実機動力源システムの詳細検討
(1)検討条件
実機動力源システムの詳細検討に当たっては、下記条件による検討を行った。
(1)最大潜航深度:6500m
(2)乗員数:3名
(3)行動期間:7日
(4)想定ミッション:深度6500mにおける調査観測
(5)想定オペレーション:・出港から調査海域まで支援船による曳航
・調査海域到着後7日間の調査観測を実施
・7日間の調査行動については、以下を想定した。
潜航準備・回航準備:各0.5時間
潜航・浮上時間:各2.5時間
(2)所要動力の算定
上記(1)項における検討条件をもとに、有人潜水船の所要動力を算定した結果を表5.2.3.1に示す。
本表における航海・調査観測・通信等の搭載機器及び所要電力については、「しんかい6500」をもとに設定している。
表5.2.3-1の電力調査表より、潜航/調査観測/浮上の各フェーズにおける瞬時電力は以下となる。
・潜航時瞬時電力:24.2kW
・・調査観測時瞬時電力:58.5kW
・浮上時瞬時電力:51.1Kw
これより、潜航/調査観測/浮上における最大所要電力は、調査観測時の58.5kWであり、動力源システムの所要出力として、本最大所要電力58.5kWをカバーできるよう、出力60kWと設定する。

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又、潜水船用動力源システムの構成を考えた場合、動力源システムの故障による電力供給の停止は、最も危倶すべき事項の一つであり、これを避けるべく動力源システムの構成としては複数台並列の構成とし、1台が故障により停止した場合でも他機により電力供給が可能な構成とする必要がある。
このため、動力源システム(S/E発電システム)の構成を以下として、検討を行うものとする。

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