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(2)指示をきちんと守ること

1. 勝手な薬の服用は危険
医師に処方してもらった薬が多過ぎるので飲み残す、あるいは症状がよくなったので勝手に中止する、逆に症状がよくならないので2回分を一度に飲む、といったことは薬の目的に合わないばかりか危険さえある。薬の量を指示された以上に飲めば、副作用の危険があることは誰にもわかるが、逆に量を減らしたり急に止めたりすると、症状が悪化するケースもある。
薬を2週間分もらったらものの、次の診察予定までに病状に変化があったら、予定の日まで待たずに医師の診察を受けて、必要な指示を受けることが大切である。
2. 薬の剤形を変えてはいけない
服薬に際しては指示された分量、服用時間を守るのは当然であるが、カプセルから粉末を取り出したり、錠剤をくずして飲んだりしてはいけない。錠剤やカプセルといった薬の剤形は、その薬が体内で溶ける時間を考えてつくられているからである。

(3)薬を買うとき心がけたいこと

1. 市販薬は自己判断で選ぶもの
飲み過ぎで胃がむかつく、かぜ気味で頭が痛いくらいでは病院で診察を受けずに、市販薬ですませる人が多い。薬を買うとき、不快な症状の原因が胃炎やかぜでとわかっているから、薬を選ぶにも苦労しない。しかし、腹が痛いので痛み止めの薬としてアスピリンなどの鎮痛剤を買って飲んだら、症状がひどくなる危険性がある。市販薬はあくまで自分の責任と判断で選ぶのが原則なのである。
2. 適切な薬選びのヒント
薬剤師のいる薬局なら、薬選びの相談に乗ってくれ、胃が痛いのなら、その症状を具体的に伝えれば、適切な薬をすすめてくれる。しかし、薬を飲む前に「効能書き」に必ず目を通して、自分の症状が薬の適応症に入っているか、使用上の注意に触れていないかを確かめることも必要である。

 

 

 

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