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4.2 外板除去法
ズバ抜きの許されるのは、曲面の「落ち」(船側ではW.L.上の巾の前後方向の変化量。船底ではB.L.上の高さの変化量)の小さな部分だけであって、丸型の船では船の中央部だけである。
特殊な高速艇では中央部でさえかなりの「落ち」がある。
まず図3.5の如く正面線図でFr線に直角な切断面を求めるこれを切断線に対しベベル角をとって描き、板厚線が切断線に交る点を結へば型用Fr線になる。

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図3.5

4.3 斜肋骨の描き方
丸型船の船首尾や肥大船で平面曲り変化の激しい部分では、正肋骨(キール又はステムと直角に交わる肋骨)にするとべベルが過大となり、外板等の部材取付けが(釘の打込みや締付け等の理由)困難であるので、これを避けるため、木造船では斜肋骨にすることが多い。FRP用木型の場合も肋骨が薄いので船首尾(角型船では船首のみ)の肋骨を斜肋骨とすると工作の点で楽である。斜肋骨の描き方としては図3.6に示すように、先ず現図に描かれている平面図の甲板玄側線に正肋骨の肋骨心距にほぼ等しい心距で(ガース長さに沿って)肋骨位置を決め、キールやステムもほぼ等分にスペースを決め、これに墨打を行い同時に肋骨の厚さの線(ウラズミ)も打っておく。

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図3.6

 

 

 

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