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第3.33図 船首船底補強部(外板展開図)

 
3.5.3 二重底の設置
 
鋼船構造規程では船の長さが100m以上、NKでは特別の理由を除き、船首隔壁から船尾隔壁まで二重底を設けることとしている。前記以外でも二重底を設けることは差支えない。船首尾倉内は普通は全体がバラストタンクとして使われるので、単底構造とし、かつその部分の横断面は瘠形であるから、単底助板の深さを増して左右舷の外板を十分強固に結び付けるようにし、まだ助板自身にも防撓材を適当に設けて防撓しなければならない。
二重底の高さ(中心線桁板の高さ)は、鋼船構造規程では680?o以上、NKでは船の幅の1/16以上で、700m未満としてはならないことを標準としているが、これは二重底内のタンク容積にも関係し、船倉の深さにも関係する。またあまり低いと二重底内の工作が難しくなるから注意を要する。大よその目安としては、L57m以下は700?o、L70mで770?o、L80mで800?o位となろう。二重底高さが著しく高いときは、縦通桁、実体助板などの増設を必要とする。また船底勾配のいちじるしく大きい場合には、二重底の深さを増加し、湾曲部外板が二重底縁板で保護できるようにする。縁板はほぼ水平に配置する方がこの意味でも有効である。(とくに船首から0.2L間で推奨される)この部分の構造例を第3.34図に示す。
 
 
 

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