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得募なものの例としては、ホースバイブの展開がよくあげられる。ホースパイプは、通常円筒形のものであるが、このホースパイプが、外板面と交叉したり、甲板と交叉したりするために、その交叉部分の形状が複雑になり、手順をしっかり、踏んで作業を進めて行かないと、向きをまちがえたり、とかく問題を起こしやすい。しかしながら、一見複雑に見える、この種の展開物でも、その基本的な考え方と手順には、何ら特異なものはなく、これから述べる基本手法を、たくみに、継なぎ合わせたものである。

 この節においては、展開に使用する基本的な考え方について述べる。個々の具体的な、多種の展開法については、多くの参考書も出ているので。このしょうのあとにあげてある参考書により、学習を進めていただきたい。畠本的な手法としては次にあげる3種の考え方がらる。それぞれについて、説明を行うので、それぞれの特長をよく把握して、実地に役立てていただきたい。

・平行線法

・放射線法

・三角形法

2.3.1 平行線法

 この方式は、展開しようとする部材の中に平行線を構成している部分を見付け出して。それを利用しようというものである。従って、この場合は、設定した個々の平行線の間の距離がわからねばならない。簡単な例をあげれば、第2.1図のような、円筒形に切り込みのあるものの、展開図形をもとめるものである。この図は、左の平面図と側面図が与えられているとさに、右側のような展開図を求めることであるが、この左の図をみると、平面図には円周の実長が、表わされている。従って、この円周を、適当な区分で切って、その位置で垂直線を立てれば、それぞれの垂直線は、平行線となる。このように、平行線は与えられた円形に最初から描きこまれているとは限らない。例えば、四角柱のようなものであれば、最初からその稜を使えば。それが平行線になるが。この例のように、自分で、適切な平行線を引かねばならぬこともある。

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