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3)フラクトグラフィー

機器が破壊した場合、その破面には破壊の様式に特有な幾何学的模様が残されている。この模様から破壊の様式やその原因を調査する方法をフラクトグラフィーという。破面を観察する手段としては、肉眼、虫眼鏡、金属顕微鏡から電子顕微鏡にいたるあらゆる観測手段が利用される。

まず、脆性破壊を起こした破面には、ヘリングボーン(鰊の骨)パターンあるいはシェブロン(山形)パターンと呼ばれる模様が亀裂伝ぱ方向に形成される場合が多い。その一例を補・50図に示す。

延性破壊においては、すべり面の分離や微小空洞が合体して破面が形成されるが、微視的には、補・51図に示すような、ディンプルと称する多数の微少な窪みが観察される。

最後に、疲労破壊では、亀裂の進展の過程における荷重の変動によって、補・52図に示すように、ビーチマークと呼ばれる貝殻状の縞模様が現れる場合がある。

 

 

 

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