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NNで、伸びも縮みもしない。最大の曲げ応力σmaxは(曲げモーメント)/(断面係数)で与えられるが、円形断面に対しては、次のようになる。
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断面が、幅b[mm]、高さh[mm]の長方形の場合には、次式で最大曲げ応力が与えられる。

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振ったときには、断面全体にわたって、中心からの距離に比例し、円周の接線方向に向いたせん断応力が生ずる(補・43図(c))。最大のせん断応力τmaxは次式で与えられる。

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これらの図には、代表的な直径に沿う応力分布を示した。内径d[mm]、厚さt[mm]で内圧p[?f/mm2]を受ける薄肉円筒の圧力容器に生ずる応力は、平面応力あるいは2次元応力と呼ばれる(補・43図(d))。フープ応力あるいは円周方向応力σθおよび軸応力σzは、それぞれ、以下の式で与えられる。
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これらの応力分布はすべて外力と応力の釣り合い式より求められる。

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物体内のある点における任意の面とその面上の応力との関係はモールの応力円によって与えられる。これは横軸に垂直応力を、縦軸にせん断応力をとり、最大主応力σ1と最小主応力σ2を与える横軸上の2点を通る線を直径とする円である(補・44図)。いま考えている面の法線と最大主応力面の法線のなす角度θの2倍の角度2θを、円の中心Cにおいて、横軸に対してとった半径とモールの円との交点Pの横座標および縦座標が、それぞれ、その面上の垂直応力σとせん断応力τを与える。

 

 

 

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