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はじめに

 

近年、人々は余暇を楽しむ手段の一つとして旅客船を利用する傾向が多く見られます。このニーズに応えるため、豪華クルーズ客船をはじめ新しいタイプの船や、観光潜水船のような航行形態が特殊なものまで出現してきています。

しかし、旅客船の使命は、どんな状況下にあっても乗客を安全に輸送することであり、軽微な海難であっても、その発生は許されません。

旅客船の海難が特に多いとは言えませんが、事故には人の死傷を伴う場合が往々にしてあることから、ここに旅客船の海難の実体を紹介し、その防止のための一助にしていただきたいと思います。

なお、この冊子は、海難審判庁において、平成2年から同6年までに裁決が行われた旅客船の海難について調査分析し、平成8年3月に「旅客船海難の実態」として刊行されたものに基づいて作成したものです。

 

〈裁決における旅客船海難の推移〉

(単位:件)
平成2年
3年
4年
5年
6年
合計
区分
全裁決件数(A)7837988178378264,061
うち旅客船(B)
3430243533156
占める割合(%)
(B)/(A)
4.33.82.94.24.03.8

 

 

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