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平成17年函審第40号
件名

漁船第三十一一心丸機関損傷事件
第二審請求者〔理事官平井 透〕

事件区分
機関損傷事件
言渡年月日
平成18年3月9日

審判庁区分
函館地方海難審判庁(弓田邦雄,堀川康基,野村昌志)

理事官
平井 透

受審人
A 職名:第三十一一心丸機関長 四級海技士(機関)(履歴限定・機関限定)
指定海難関係人
B社 業種名:機関製造業
C社 業種名:金属熱処理業

損害
クランク歯車,カム歯車及び中間歯車軸損傷,カム軸曲損及び同軸受損傷,ギヤケース各部亀裂

原因
漁船第三十一一心丸・・・過負荷運転防止措置不十分
機関製造業者・・・外注品の品理管理不十分
金属熱処理業者・・・高周波焼入れ方法の不遵守

主文

 本件機関損傷は,主機の過負荷運転を防止する措置が不十分で,操業中にカム軸駆動中間歯車の歯元に過大な繰返し曲げ応力が作用したまま運転が続けられたこと及び同歯車の歯元強度が不足していたことによって発生したものである。
 機関製造業者が,外注品の品質管理が不十分で,歯元強度が不足したカム軸駆動中間歯車を取り付けたことは,本件発生の原因となる。
 金属熱処理業者が,カム軸駆動各歯車の高周波焼入れ方法を遵守していなかったことは,本件発生の原因となる。
 受審人Aを戒告する。
 
理由

(海難の事実)
1 事件発生の年月日時刻及び場所
 平成16年5月27日15時15分
 北海道襟裳岬南東方沖合
 (北緯41度50.7分 東経143度20.9分)

2 船舶の要目等
(1)要目
船種船名 漁船第三十一一心丸
総トン数 176トン
全長 38.10メートル
機関の種類 ディーゼル機関
出力 753キロワット
(2)設備及び性能等
ア 第三十一一心丸
 第三十一一心丸(以下「一心丸」という。)は,昭和55年10月に進水した,沖合底びき網漁業に従事する鋼製漁船で,例年9月から翌年5月までの間,北海道様似港を基地とし,北海道南方海域の漁場において,かけ回し式により主に日帰り操業を行っていた。
イ 主機
 主機は,指定海難関係人B社(以下「B社」という。)が昭和55年9月に製造した6U28型と呼称する,計画出力753キロワット同回転数毎分563(以下,回転数は毎分のものとする。)の過給機付4サイクル6シリンダ・ディーゼル機関で可変ピッチプロペラを備え,主機前部の動力取出軸から甲板機械用の油圧ポンプを駆動するようになっていた。
 なお,主機は,定格出力1,323キロワット同回転数680の原機に負荷制限装置を付設したものであるが,同装置が解除されて運転されていた。
ウ 6U28型機関
 6U28型機関は,北洋トロール漁船向けに開発され中速機関で,昭和53年11月1番機が製造され,平成6年製造が中止されるまで16機製造されており,16番機は同元年12月に製造され,一心丸は9番機であった。
エ カム軸駆動装置
 カム軸駆動装置は,架構の後部に配置され,クランク軸に取り付けられたクランク歯車から中間歯車を介して,左舷側のカム軸に結合されたカム歯車が駆動されるようになっており,各歯車間のバックラッシが0.18ないし0.24ミリメートル(以下「ミリ」という。)で,各歯車の定格回転数がクランク歯車側から順に680,390.8及び340であった。
オ 中間歯車
 中間歯車は,外径534ミリピッチ円径522ミリ歯幅65ミリ歯数87モジュール6の鋼製平歯車で,中心にブッシュが取り付けられたホィール周囲に焼きばめされ,架構とギヤケースで支持された中間歯車軸の回りを回転し,主機入口主管から分岐した潤滑油が同軸部及び歯面に注油されるようになっており,クランク歯車の動力をカム歯車に伝達する関係から,歯元部の両側には交互に繰返し曲げ応力が作用していた。

3 歯車の製造工程
 鍛造素材を荒加工して熱処理のうえ,歯面の仕上げ代をとった歯切り加工を行い,歯面を表面処理のうえホィールに焼きばめされ,歯面の研削を行ったのち研磨されるものであった。
 なお,歯面の表面処理として以下のような方法が一般に行われていた。
(1)タフトライド処理
 窒素を浸入させて表面層の化学組成を変化させたうえ,焼入れ・焼戻しするもので,歯面の硬度を上げて耐摩耗性を向上させるものであった。
(2)高周波焼入れ
 冶具のコイルに高周波電流を通じて電磁誘導加熱により焼入れしたのち焼戻しするもので,タフトライド処理に比べて硬度が上がって硬化層が深くなり,歯面の耐摩耗性及び疲労強度の向上に大きな効果があるものであった。
 なお,歯面に耐摩耗性を与える目的で,一歯移動または一歯一発の歯面焼入れ方法(以下「一歯移動式(歯面)」「一歯一発式(歯面)」という。)と,歯面に耐摩耗性を与えるとともに歯元強度を向上させる目的で,全歯一発または一歯移動の歯面・歯底焼入れ方法(以下「全歯一発式(歯面・歯底)」「一歯移動式(歯面・歯底)」という。)とがあり,各方法それぞれの冶具を使用するようになっていた。
(3)浸炭焼入れ
 炭素を浸入させて表面層の化学組成を変化させたうえ,焼入れ・焼戻しするもので,歯面は耐摩耗性に富み,歯心部は耐衝撃性のあるものとなり,また,歯元強度のばらつきが改善され,テストピースにより硬度及び硬化層深さの確認が容易となるなど,品質管理の面で有利であったが,高周波焼入れに比べて費用が掛かるものであった。

4 6U28型機関のカム軸駆動各歯車の材料及び表面処理の推移
 B社は,6U28型機関搭載トロール漁船が北洋の厳しい環境下で操業を行い,主機が過酷な使用状況にあることから,一部の漁船において,カム軸駆動各歯車の歯面にピッチング等が発生する状況を鑑み,歯の材料強度及び歯面の強度を上げるとともに工作精度を向上させるため,以下のように材料及び表面処理方法等を設計変更しており,適宜各船を訪船して同歯車の歯面の状況を点検し,対策が必要な機関についてその都度対処していた。
(1)昭和53年6月設計当初は,各歯車いずれも機械構造用炭素鋼(以下,材料記号「S45C」という。)にタフトライド処理を施したもので,設計値は硬化層深さが約0.02ミリ歯面のショア硬度(以下「硬度」という。)が32ないし38であった。
(2)昭和58年6月材料強度を上げたクロム・モリブデン鋼(以下,材料記号「SCM440」という。)とタフトライド処理の処理時間延長に変更し,硬化層深さとともに歯面硬度が改善され,設計値は38ないし40であった。
(3)平成元年2月更に材料強度を上げたニッケル・クロム・モリブデン鋼(以下,材料記号「SNCM439」という。)に変更し,歯面の精度を向上させるため,タフトライド処理を取り止めて超仕上ホブ加工とし,設計値は歯面硬度が50ないし54であった。
(4)平成元年11月歯面のピッチング問題が解決されない状況下,ピッチング対策には歯面強度の向上が効果的であるところから,歯面の硬度を上げるため,表面処理を一歯移動式(歯面・歯底)による高周波焼入れに変更したうえ,材料強度はS45Cで十分と判断して元に戻し,設計値は歯面の硬化層深さ2.0ないし2.5ミリ硬度70以上,歯底の硬化層深さ1.5ないし2.0ミリ硬度65以上であった。
 なお,本件当時,ほとんどの漁船は当初の設計のままであったが,一心丸を含む沖合底びき網漁船3隻の主機のカム軸駆動各歯車及び同船1隻の主機のカム歯車がS45Cの高周波焼入れに変更されていた。

5 S45Cの高周波焼入れに変更後のカム軸駆動各歯車の検査状況
 B社は,素材に製作図面を添付して,D社にカム軸駆動各歯車の製造を引き続いて発注したが,同社に検査成績表の提出を要求しておらず,また,表面処理方法及び製造個数等の理由からテストピースを支給しておらず,納入品の受入れに際しては器具・設備の関係から外観・寸法検査のみを行っており,外注品の検査を十分に行っていなかった。
 D社は,唯一の高周波焼入れの協力会社である指定海難関係人C社(以下「C社」という。)に製作図面等を添付して同焼入れ・焼戻し工程を委託したが,同社から提出された硬度試験成績表等をB社に提出しておらず,また,自社の寸法検査表も提出していなかった。
 C社は,ショア硬度計で硬度を計測しながら焼入れを進め,焼入れ・焼戻し終了後に検査を行っていたが,カム軸駆動各歯車の歯の大きさと同硬度計の形状から,及びテストピースが支給されていないことから歯面・歯底の硬度と硬化層深さの計測ができず,歯先の硬度計測値のみを記載した硬度試験成績表や焼割れのカラーチェック検査結果をD社に提出していた。

6 事実の経過
 一心丸は,毎年休漁期に入渠して出漁前の整備を行い,平成12年8月に定期検査を,同15年8月に第一種中間検査をそれぞれ受検し,各検査時には整備業者に依頼して主機の全般的な整備を施工していた。
 主機の使用状況は,年間に約3,000時間使用され,航行中の全速力を回転数680プロペラ翼角(以下「翼角」という。)18度とし,操業中は回転数650翼角18度として曳網を,回転数650翼角11度として揚網をそれぞれ行っており,操業中には過負荷運転となっていた。
 竣工後,一心丸は,主機の過負荷運転による過大な歯面荷重の繰り返しにより,昭和59年6月クランク歯車の歯面にピッチングが発見され,同歯車のみ製造時と同じ材料でタフトライド処理時間を延長したものに取り替えられた。
 平成2年に入り,C社は,カム軸駆動各歯車のS45Cの高周波焼入れへの変更に伴い,D社から歯切り加工品とともに製作図面を提示されて同焼入れを打診され,設備の関係から同図面で指示された一歯移動式(歯面・歯底)で行えず,歯底の焼入れが困難なことを伝えたが,何とかやってくれと懇願され,一歯一発式(歯面)でもある程度歯底にも焼入れできると考えて受注し,同図面で指示された焼入れ方法を遵守せず,一歯一発式(歯面)で行い,その後歯元の焼入れが不十分で歯元強度が不足した中間歯車が製造されることとなったものの,歯元の硬度が計測できず,これに気付かなかった。
 越えて,同8年7月一心丸は,クランク歯車の歯面のタフトライド処理層が剥離しているのが発見され,同歯車のみSCM440の同処理に取り替えられた。
 同11年5月一心丸は,ピッチングの進展によるバックラッシの過大により,中間歯車の歯が連続して5枚折損する事故が発生し,在庫の関係で取り敢えず,同歯車がクランク歯車とともにSNCM439の超仕上げホブ加工に取り替えられ,同年8月カム軸駆動各歯車がS45Cの高周波焼入れに取り替えられた。
 ところで,A受審人は,カム軸駆動各歯車の損傷が主機の過酷な使用によるものと推測できる状況にあったが,主機は定格回転数以下で使用していれば問題ないものと思い,機関出力算出図表等で主機の負荷を確認のうえ,操業中の回転数または翼角を下げるなど,主機の過負荷運転を防止する措置をとることなく,以前からの使用状況で主機の運転を続けていた。
 同12年12月一心丸は,主機の過負荷運転に歯元強度の不足が相乗して,再び中間歯車の歯が連続して3枚折損する事故が発生し,在庫がないため,同歯車が前回の事故で取り外したSNCM439品に取り替えられた。
 B社は,一心丸のみ中間歯車の歯が折損するため,折損した歯の硬度計測を専門業者に依頼し,破断部の亀裂の起点である歯元の硬化層深さが歯面に比べて著しく少なく,製作図面の指示に対して焼入れが不十分であることを認めたが,外注業者の高周波焼入れ方法を調査のうえ是正するなど,外注品の品質管理を十分に行わず,一歯一発式(歯面)で行われていることに気付かず,同13年8月SNCM439品を取り外してS45Cの高周波焼入れを取り付けた。
 その後,一心丸は,依然として主機の過負荷運転が続けられ,操業中に中間歯車に過大な繰返し曲げ応力が作用するうち,歯元強度の不足が相乗して同歯車の歯元が疲労し,歯元の両側に亀裂を生じて進展するようになった。
 一心丸は,A受審人ほか15人が乗り組み,操業の目的で,船首1.8メートル船尾4.2メートルの喫水をもって,同16年5月27日00時30分様似港を発し,襟裳岬南東方沖合の漁場に向かい,04時ごろ漁場に至って操業を行い,14時10分ごろ操業を終え,主機の回転数680翼角18度として帰航中,15時15分襟裳岬灯台から真方位137度6.8海里の地点において,カム軸駆動中間歯車の歯が連続して6枚折損し,破片を各部に噛み込んで異音を発した。
 当時,天候は曇で風力2の南風が吹き,海上は穏やかであった。
 A受審人は,船尾居住区の自室で休憩中,異音に気付き,直ちに機関室に赴いて主機を停止した。
 この結果,クランク歯車,カム歯車及び中間歯車軸が損傷し,カム軸が曲損して同軸受が損傷し,ギヤケースの各部に亀裂が生じて主機の運転が不能となり,救助を要請して来援した僚船に曳航され,のち損傷部は修理された。

7 本件後の措置
 B社は,本件発生に鑑み,サービスグループが主体となって徹底した原因調査を行うとともに品質部会で検討を行い,平成12年12月事故とともに高周波焼入れ方法が不適切であったことが判明し,事故の再発防止の観点から,一心丸の中間歯車及びカム歯車をクロム・モリブデン鋼SCM415(材料記号)の浸炭焼入れに変更するとともに,2分割のクランク歯車は熱歪みの関係で同焼入れが難しいため,SCM440の高周波焼入れとし,それぞれ他の外注業者に発注した。
 そして,B社は,外注品の品質管理体制が不十分であったとの認識から,品質保証グループの人員を4人増やし,製作図面の指示について外注業者に適切な指導を行える体制とし,また,検査成績表を提出させることとした。
 C社は,本件発生に鑑み,品質委員会で検討を行い,歯車の歯底の高周波焼入れが一歯一発式(歯面)では困難であることを改めて知り,今後商談があったときは製作図面等の指示と自社の設備を十分に検討し,受注の可否を決めるようにした。

(本件発生に至る事由)
1 負荷制限装置が解除されて主機が運転されていたこと
2 B社がテストピースを支給していなかったこと
3 B社が外注品の検査を十分に行っていなかったこと
4 主機が過負荷運転されていたこと
5 C社が製作図面で指示された高周波焼入れ方法を遵守していなかったこと
6 A受審人が主機の過負荷運転を防止する措置をとらなかったこと
7 B社が高周波焼入れに変更後中間歯車が折損した際,外注品の品質管理を十分に行わなかったこと

(原因の考察)
 本件は,主機の過負荷運転を防止する措置を十分にとっていれば,操業中にカム軸駆動中間歯車の歯元に過大な繰返し曲げ応力が作用することを回避できたものと認められる。
 したがって,A受審人が,機関出力算出図表等で主機の負荷を確認のうえ,操業中の回転数またはプロペラ翼角を下げるなど,主機の過負荷運転を防止する措置をとらず,主機が過負荷運転されていたことは,本件発生の原因となる。
 また,外注品の品質管理を十分に行っていれば,歯元強度が不足した中間歯車を再び取り付けることを回避できたものと認められる。
 したがって,B社が,カム軸駆動各歯車の歯面のピッチング対策として表面処理を高周波焼入れに変更後,中間歯車が折損した際,外注業者の同焼入れ方法を調査のうえ是正するなど,外注品の品質管理を十分に行わず,歯元強度の不足した同歯車を再び取り付けたことは,本件発生の原因となる。
 そして,製作図面で指示された高周波焼入れ方法を遵守していれば,中間歯車の歯元強度の不足を回避できたものと認められる。
 したがって,C社が,製作図面で指示された高周波焼入れ方法を遵守していなかったことは,本件発生の原因となる。
 B社が,外注品の検査を十分に行っていなかったことは,本件発生に至る過程で関与した事実であるが,本件と相当な因果関係があるとは認められない。しかしながら,海難防止の観点から是正されるべき事項である。
 B社が,テストピースを支給していなかったこと及び負荷制限装置が解除されて主機が運転されていたことは,本件発生に至る過程で関与した事実であるが,本件と相当な因果関係があるとは認められない。

(海難の原因)
 本件機関損傷は,沖合底びき網漁船において,機関の運転・保守に当たる際,主機の過負荷運転を防止する措置が不十分で,操業中にカム軸駆動中間歯車の歯元に過大な繰返し曲げ応力が作用したまま運転が続けられたこと及び同歯車の歯元強度が不足していたことにより,歯元に亀裂を生じて進展したことによって発生したものである。
 機関製造業者が,カム軸駆動各歯車の歯面のピッチング対策として表面処理を高周波焼入れに変更後,中間歯車が折損した際,外注品の品質管理が不十分で,歯元強度が不足した同歯車を再び取り付けたことは,本件発生の原因となる。
 金属熱処理業者が,製作図面で指示されたカム軸駆動各歯車の高周波焼入れ方法を遵守していなかったことは,本件発生の原因となる。

(受審人等の所為)
 A受審人は,機関の運転・保守に当たる場合,カム軸駆動各歯車の損傷が主機の過酷な使用によるものと推測できる状況にあったから,機関出力算出図表等で主機の負荷を確認のうえ,操業中の回転数またはプロペラ翼角を下げるなど,主機の過負荷運転を防止する措置をとるべき注意義務があった。しかるに,同人は,主機は定格回転数以下で使用していれば問題ないものと思い,主機の過負荷運転を防止する措置をとらなかった職務上の過失により,以前からの使用状況で主機の運転を続け,操業中の過負荷運転に歯元強度の不足が相乗して中間歯車の折損を招き,クランク歯車,カム歯車及び中間歯車軸を損傷させ,カム軸を曲損及び同軸受を損傷させ,ギヤケースの各部に亀裂を生じさせるに至った。
 以上のA受審人の所為に対しては,海難審判法第4条第2項の規定により,同法第5条第1項第3号を適用して同人を戒告する。
 B社が,カム軸駆動各歯車の歯面のピッチング対策として表面処理を高周波焼入れに変更後,中間歯車が折損した際,外注業者の高周波焼入れ方法を調査のうえ是正するなど,外注品の品質管理を十分に行わず,歯元強度が不足した同歯車を再び取り付けたことは,本件発生の原因となる。
 B社に対しては,本件後品質保証グループの人員を増やし,製作図面の指示について外注業者に適切な指導を行える体制を採っている点に徴し,勧告しない。
 C社が,製作図面で指示されたカム軸駆動各歯車の高周波焼入れ方法を遵守していなかったことは,本件発生の原因となる。
 C社に対しては,今後商談があったときは製作図面等の指示と自社の設備を十分に検討し,受注の可否を決めるようにしている点に徴し,勧告しない。

 よって主文のとおり裁決する。





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