本書の作成にあたりましては、先ず、海で安全に楽しむには、気象・海象を知ることが大切と考え、それには、「身近な雲に係わる観点望気のことわざ」から入るのが最もよろしいのではないかと準備を進めました。

　しかしながら、なかなか思い通りにまとまらず、結果的には気象・海象の基礎知識を前に出し、少々専門的なことが先行してしまいましたことをお許し下さい。

　また、本書の編集にあたりましては、原則として、当協会で過去に発行した安全教本を基本とし、第一章気象：参考文献3「気象と船の安全運航」、第二章気象・海象：参考文献5「房総半島、伊豆諸島周辺の気象・海象（その2）」、第三章観点望気：文献11「お天気ことわざ集」を、主として参考にし主要部分を引用させて戴いております。

　そのほか、ここに掲げております参考文献についても活用させて頂きましたことをお断りいたすとともに、お礼申しあげます。

　また、最後に海上保安庁の情報提供システム（MICS）を海上保安庁ホームページからダウンロードして掲載させて戴きました。

　このMICSでは、日本各地の島・岬等の気象観測情報を提供しており、天気は西から変わること及び小型船でも日本各地のへのクルージングが可能となっておりますので第三管区海上保安本部の管轄のみならず、全国ネットを掲載いたしました。

　なお、この気象情報ではリアルタイムだけではなく、過去12時間の風向・風速（一部では気圧）の記録も知ることが出来ますので、大いに利用されることをお勧めいたします。

　それでは、本書が海の安全のために皆様のお役に立てれば幸に存じます。