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千葉県立関宿城博物館 平成17年度企画展 「高瀬船物語」 図録

 事業名 海と船の企画展
 団体名 関東海事広報協会 注目度注目度5


No.42 仕様書
18.6×25.8cm
銚子市教育委員会蔵
 綴。大正12年(1923)4月。震災前。野尻(銚子市)の船大工である船権から高田(銚子市)の宮内彦三郎にあてた船の仕様書「小廻り船一艘」とあるが、仕様の内容からして高瀬船のそれである。「敷長/八尋三尺二寸」「胴巾/九尺」とあるから、船底約12m96cm、幅約2m70cmの船であって(1尋=5尺=約1.5mで換算)、中小クラスの高瀬船だった。また、見積もり金額は「合計金六百十七円也」とある。ちなみに当時の米1俵(約60kg)の平均相場価格は10円40銭だった。なお、小廻り船という表記はしばしばみられるもので、船の種類を意味するのではなく、遠距離を一気に到達する大廻りに対して、諸所をこまめに断続的に航行する船を小廻りといった。小回りが利くとはこのことである。
 
No.43 新船一艘約定証
一六・四×二四・一cm
森栄一氏蔵
 綴。大正一三年(一九二四)。震災後。境河岸の船大工・森万蔵と同所・山下福蔵との間で取り交わした契約書。各部の仕様と取り決め事が記されている。残念ながら金額は未記載。ここでは「敷長サ四十五尺幅九尺五寸」とあり、すなわち船底約一三メートル五〇センチ、幅約二メートル八五センチの中小クラスの高瀬船で、四〇〇俵積み程度のものとみられている。そして、翌々年あたりに船は完成した(→No.39)。
 
No.44 船板図
205.0×23.2×2.0cm
森栄一氏蔵
 杉材。成立年不詳。森造船に伝わった板図で、上記史料(No.43)にある山下福蔵の船を造船する際に用いたもの。すなわち、No.39・43・44は一連の資料となっており、貴重である。
 
No.45' 造船用具
当館蔵
 道具箱に収められていた諸用具と大鋸(おおのこぎり)2丁。船釘なども若干ある。このうち、大鋸は板材を伐り出すのに使ったもの。ただし、これらはあくまでも一部分で、造船する際に使用したのはこれだけではない。
 
No45'' 造船用具
当館蔵
 道具箱に収められていたツバノミの数々。ツバノミは、おもに船釘の通し穴を付けるときに使うもの。両ツバや片ツバなどの種類がある。もちろん、上記と同じく、これがすべてではない。
 
図表6 川船の造船工程
(註)写真の一部は板倉町教育委員会提供による。
(拡大画面:115KB)
 
No.46 船霊(写真)
千葉県立大利根博物館提供(原品・同館蔵)
 明治二五年(一八九二)頃。ツツを彫り込んだ部位に、賽子(さいころ)・銭・人形などがみえる。この船霊は、当年の台風によって倒木した香取神宮の御神木を請けて造った高瀬船に納められていたもの。船は三〇トン、四八〇俵積みで、当初は野田醤油株式会社が使用し、のちに小堀(取手市)を中心に活躍、昭和二六年(一九五一)頃、廃船となった。船霊とは、船に宿ると信じられていた神霊のことで、賽子や銭、男女の人形、髪の毛、五穀など、これらそのものを一括して御神体とする。伝統的工法による造船技術では、船大工が船下ろしに先立って埋め込むもので、秘伝とされ、最終段階で行われる儀礼のひとつであった。よく、ツツ柱などの根元に埋め込むが、それは海船の場合が多く、川船ではきわめてまれである。しかし、利根川高瀬船の場合は例外であった。


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