●紙を使ったあそび
<紙やぶき・紙ふぶき>
新聞紙、広告紙、包装紙、和紙、ティッシュペーパーなど、いろいろな材質を破ったり、ちぎったりしてあそぶことを通して、サラサラ、スベスベ、柔らかい、硬いといった感触が楽しめます。「ビリビリ」と破く時に出る音を楽しんだり、手指や両手を使うことを促す楽しいあそびです。破いた紙に息を吹きかけ飛ばしたり、両手でまき散らしたり、時には扇風機を使って大胆に飛ばすことで、紙の動きを目で追って楽しむこともできます。
家庭では適当な大きさの箱に入れておくと、いつでもあそぶことができ、あそんだ後片付けも一緒に行うことができます。
写真2-37 クロスボックス
写真2-38 つなぎっこ
写真2-39 触覚円板
写真2-40 触覚板
<新聞紙でボールづくり>
新聞紙を適当な大きさにして子どもに与え、クシャクシャにしながらまるめていきます。それをセロハンテープでとめるとボールになります。できたボールで、的や相手をめがけて当てるあそびができます。大人が子どもの関心をひきつけながら、作り方、あそび方を教えていきましょう。
●クロスボックス(写真2-37)
このおもちゃは手作りです。手ざわりの違ういろいろな布をつないで、箱の中に入れておきます。正面の窓から素材の端を少し出して与えて下さい。子どもは引き出すことを楽しみながら、さまざまな感触を感じとることができます。正面に子どもの好きなキャラクターの絵を貼り、興味をそそる工夫をしています。作り方は後で紹介します。
●つなぎっ子(写真2-38)
手作りのおもちゃです。触ることで、フエルトの柔らかい感触を感じとることができ、手に持って振ると音が鳴るようにも工夫しています。つながっている物を両手で引っぱって離したり、くっつけたりしてあそぶことができます。作り方は後で紹介します。
●触覚円板(写真2-39)
7個の小さい円板をボードからはずしておきます。一つの円板を指先で触って判断し、ボードの上の同じ感触の凹部を発見するおもちゃです。色のマッチングもできます。
●触覚板(写真2-40)
8枚の板をバラバラにしておきます。手で触って、同じ感触の物を選び出すおもちゃです。子どもよっては、まず同じ感触の2枚の板で“同じ感触”ということを意識づけます。次に3枚の中から同じ感触の物を発見させ、子どもに合わせて徐々に枚数をふやしていきます。このように関わることで、物に取り組む意欲を育てていくこともできます。
●なぞなぞボックス(写真2-41)
このおもちゃは手作りてす。箱の真中に仕切りがあり、左右にわかれています。左右の穴にそれぞれ手を入れて、同じ感触の物や同じ形の物などを選び出すあそびができます。また、子どもに合わせて片側だけを使い、中に入っている物のさまざまな感触を感じとることや、大人が言ったものを探し出すというあそびもできます。中に入れるものは、子どもが今、関心を示しているものなどが適当でしょう。また、自然物(小石、貝がら、羽、どんぐり、松かさ)や生活用品(スプーン、スポンジ、ボタン)など、いろいろも物も利用することができます。
写真2-41 なぞなぞボックス
簡単に作れるおもちゃ
[小麦粉のりの作り方]
小麦粉に少しずつ水を加えながら、だまにならないよう、泡立て器でよくかきまぜます。小麦粉の2.5〜3倍程度の水を入れたら、とろ火でかきまぜながら作ります。
[小麦粉粘土の作り方]
材料:小麦粉 2カップ 塩 1/4カップ(防腐剤の役割) 食用油 小さじ2杯(手ざわりをなめらかにします) 水 固さをみながら加えます 食紅 少量(色をつけたい時)
塩を溶いた水を小麦粉とよくまぜ、手につかない程度にこねていき食用油を加えます。手にべとつかないように粉や油で加減します。色をつける時は、あらかじめ食紅を水に溶いておきます。あそんでいるうちに、手のぬくもりで柔らかくなる場合もありますので、型を作る時は少し硬めの方がよいでしょう。
クロスボックス
上蓋のある空箱を用意し、適当な大きさに窓を切り抜きます。素材を入れ、蓋をして、はずれないようにセロテープでとめます。つなぎ合わせる物は、いろいろな感触の布や荷作りテープ・麻紐など思いつく物を用意します。一方の端を割箸やトイレットペーパーの芯などに結び付けておくと、子どもが最後までひっぱり出しても抜け出てしまうことはありません。
手ざわりを楽しむクッション
手ざわりの違う2種類以上のはぎれをぬいあわせた後に、綿や、小豆などをつめ込んで作ります。子どもが片手で持つことのできる棒状の物や、両手であそぶことのできる大きさの物など、子どもに合わせて工夫しましょう。
(表)感覚素材一覧
素材 |
感触・特性 |
備考 |
小麦粉のり |
・かたさの調節ができる。
・色がつけられる。
・紙に書くと残せる。
・手にペタッとつく。
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・ボディペインテイング
・机の上でスケートのようにできる。
・さわらない子に対し道具併用。
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小麦粉粘土 |
・かたさの調節ができる。
・色がつけられる。
・立体的につくれる。
・型ぬきができる。
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・型ぬきなどを通し、次のあそびへの展開ができる。(クッキー作りなど)
・おままごとあそびへの展開もできる。
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春雨 |
・さらさらしている。(水を少し加えるとよりさらさらする。)
・小麦粉粘土などベタベタが苦手な子どもでも抵抗なくさわれる。
・色の変化が楽しめる。(薄く色をつけるととてもきれい)
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・おままごとあそびへの展開もできる。
・感覚あそびへの導入として良い素材である。
・フォークを使うことで、道具の使い方が上手になる。
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ゼリー |
・温度により素材の感触が変化する。(冷感触を楽しめる、あたたかくなると水になる)
・砂糖を入れるとベタベタする。
・色の変化が楽しめ、透明感があるため見た目にもきれい。
・香りをつけられる。
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・寒天よりも好む。
・ゼリーの中へ子どもの好きな絵やオモチャなどを入れ、固めることにより、さわるのが苦手な子でも興味に引かれ、手を出すようになる。
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おから |
・水分を加えることで、形のあるものがつくれる。(握ると握った型で残る)
・色がつけられる。
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・やわらかめの粘土がさわれない子でもさわれる。
・優れた素材である。
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片栗粉 |
・濃度・温度によって感触の変化を楽しめる。
・ぬるぬるした感触。
・色の変化を楽しめる。
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・作り方により素材が少し変化する。
(湯を直接加えることで、だまができる)
(水を加え煮ると、トロトロして透明感がでる)
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麦こがし |
・水の加え方により感触の変化を楽しめる。
(さらさら状〜トロドロ状)
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大豆・あづき |
・手につかず、触覚が敏感な子に対しては良い素材である。
・少しの力で変化がみられる。
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・金皿や、太鼓の上に落とすことにより、音を出して楽しめる。
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(その他)水・泥・砂については省略
白玉粉・もみがら・ぬか等使用したが、もみがら、ぬかについては、素材として好ましくなかった。
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