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●楽器でのあそび
 自分で振ったり、たたいたり、吹いたりすることで、いろいろな音を出すこのおもちゃは、子どもたちにとって魅力あるものです。そのおもちゃをどのようにすると音が出るかがわかってくると、音を期待しておもちゃであそぶようになります。
 楽器類でのあそびは、大人が一緒に音に合わせて歌をうたったり、歌に合わせて音を出したりすることで、楽しいひとときを過すことができます。子どもがグズグズと不機嫌な時に気分転換のはかれる楽しいあそびになります。
<市販の楽器>
 子どもに合わせて、持ちやすい形、重さ、大きさ、音色などに気をつけて与えて下さい。写真2-27のつなぎラッパは、12個のカラフルなパイプをはめたり、外したり、つなぎ方の工夫でいろいろな形のラッパができあがります。つないだ長さで音も変わります。大人が一緒になってあそぶことで楽しめるおもちゃです。
<生活用品の楽器>
・ステンレス製ボールや菓子類の缶をスプーン(金属・木製)で叩くとドラムになります。
・2枚のカマボコの板を打ち合わせるとカスタネットになります。
 
<市販の楽器>
写真2-27 つなぎラッパ(右)とメロデイベル(左)
 
写真2-28 太鼓にこにこぷん
 
写真2-29 引き車
 
写真2-30 オルゴール・ビジーボード
 
写真2-31 ベビージム(右)ハンドポップ(左)
 
●引き車(写真2-29)
 床の上やテーブルの上で、紐を引っぱったり、手で押すことで車輪が動き、上にのっているものが回ってきれいな音がします。大人が引っぱって音を遠ざけたり、近づけたりしてあそんであげることで、音の行方へ注意を向けさせましょう。
 引っぱって歩いたり、動くことのできる子どもは、自分の後を追ってくる音を期待してあそびます。
●オルゴール・ビジーボード(写真2-30)
 いろいろな種類のものが市販されています。子どもが手や指を使うことで、それに応じていろいろな音が楽しめるおもちゃです。オルゴールの音が聞こえてくる部分は、子どもたちが楽しんで押し下げることをします。子どもに与える時は、どうすると音が出るのかということをくり返して教えましょう。
●ベビージム・ハンドポップ(写真2-31)
 これらのおもちゃも、手や指を使うことでいろいろな音が期待できます。
●メロディステップ(写真2-32)
 マットを足で踏んだり、手で押すことで10音階のきれいな音色が出ます。自分で音を出すことを楽しんだり、大人に抱っこされ歌に合わせて音を聞くことも楽しめます。
 
写真2-32 メロディステップ
 
写真2-33 オルゴール
 
写真2-34 メロディポッポ
 
●音楽を楽しむおもちゃ
 子どもたちにとって、音楽は、楽しみながら音に心を傾け、聞き続ける力を育ててくれる素晴らしい活動です。お母さんと子どもが一緒に音楽を楽しめるおもちゃをいくつか紹介します。
<オルゴール>(写真2-33)
 紐を引っぱることで曲が流れます。紐の先に子どもが持ちやすい輪をつけることで、引っぱりやすくなりますから、一工夫して与えましょう。
<メロディポッポ>(写真2-34)
 このおもちゃは電池で動きます。レコードを入れ、スイッチを入れると汽車が動きながら、レコードからメロディが聞こえてきます。スイッチが小さく操作がしにくいので、大人が手を添えて教えましょう。音楽を聞きながら汽車の動きを楽しむことができます。
<メロディボール>
 布地で作られている柔らかいこのボールは、ころがしたり投げることでボールの中に入っている機械が反応して、メロディが流れます。子どもに向かってころがしてやると多くの子どもたちが関心を示すおもちゃです。
<歌は友だち>(写真2-35)
 このおもちゃはぜんまいを巻き、カセットを入れて赤いボタンを押すとメロディが聞こえてきます。ぜんまいを巻くことは難しい操作なので、大人が一緒にしてあげましょう。
<ステレオ・カセット・テレビなど>
 音楽を上手に利用しましょう。これはおもちゃの紹介ではなく、レコードやカセットテープやCDなどで子どもの好きな音楽やいろいろなジャンルの音楽を聞かせることができます。テレビの幼児向け番組では、歌やリズムに合わせて体を動かすことも楽しめます。これらの電化製品に子どもの相手をさせるのではなく、お母さんが一緒になって音楽を楽しむことで、音楽を通して豊かな心が育まれていきます。
 
写真2-35 歌はともだち
 
簡単に作れるおもちゃ
ガラガラ
 ここでは、家庭にある物を利用したガラガラの作り方を紹介します。
 
●フィルムケースのガラガラ
 フィルムケースの中に、鈴・ボタン・米・大豆・小豆など家にある物を入れて、蓋をピタッとするとできあがりです。
・透明のケースの方が中に入っている物がみえ、振ると動きもみえるので、みる力も育ちます。子どもによっては1個より2個つなげた方が持ちやすくなりますので、縦に接着剤でつけて下さい。
・フィルムケース以外に、乳酸飲料の空容器も凹凸があって指がかかりやすく、手にしやすい太さなので利用しましょう。また、ビニール袋も利用できます。袋の中に鈴やボタンなどを入れて手で握れるくらいに空気を入れ、口を輪ゴムでしっかり止めるとできあがりです。
 
●両手を使うガラガラ
 太めの飲料水の空缶、マヨネーズやケチャップの空容器、しょうゆ類の1くらいまでの空容器などを利用して、いろいろな素材を中に入れて下さい。気をつけてほしいことは容器をきれいに洗い、よく乾かしておくことです。中味はお母さんの工夫次第で、いろいろなガラガラが誕生します。みる力を一緒に育てたいと考えるなら、色のきれいな物や光り輝く物などを入れましょう。壊れたネックレスの玉などは格好の素材です。
 
●不用品を紐で通したガラガラ
 このガラガラは、ボタンやおはじき、小さなリング、穴のあけられる容器や蓋などを紐に通すことで、“ジャラジャテ“ガチャガチャ”鳴るおもちゃになります。これは手で持ったり、手にひっかけて遊んだり、子どもの手の届くところにぶら下げたりしてあそぶことができます。


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