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(a)テンシロン引張り試験
 表3.2.5-9に示す塗料塗膜物性評価をテンシロン引張り試験機用い、表3.2.5-12の試験条件で、ヤング率、抗張力、伸びを測定した。測定結果を表3.2.5-13〜表3.2.5-14及び、図3.2.5-4〜図3.2.5-6に示す。基礎樹脂開発塗料は伸び率が高く弾性を有する。基礎樹脂を減量し反応性樹脂を併用する系は伸び率の低減が可能になる。また硬化剤比率のD硬化剤成分比を6/4になる組み合わせがより伸び率低減化になる。供試塗料b〜eの浸漬試験後の伸びは4.83〜5.5%で、初期値からの著しい変化はaに較べて非常に少ない結果となった。
 
表3.2.5-12 テンシロン引張り試験条件
L: (mm) 試料長 40mm
W: (mm) 試料巾 13mm
d: (μm) 試料厚
F: MPa(N/mm2) 応力感度 2.45
Ve: (mm/min) 引っ張り速度 1mm/min
Vc: (mm/min) チャート速度
1: (mm) 勾配をとる時の横軸の長さ
Z: (mm) 破断時の伸び目盛の長さ
Xi: 勾配をとる時の立軸の読み
Yi: 破断時の伸び目盛の読み
 
表3.2.5-13 初期物性データ
供試サンプル E; ヤング率
MPa
(N/mm2
T; 抗張力
MPa
(N/mm2
e; 伸び率
(%)
a 基礎樹脂開発塗料 5.54E+02 7.65E+00 24.97
b 基礎樹脂開発塗料 8.98E+02 9.12E+00 11.63
c 基礎樹脂開発塗料 8.87E+02 8.73E+00 10.71
d 基礎樹脂開発塗料 9.27E+02 6.47E+00 10.71
e 基礎樹脂開発塗料 9.89E+02 7.35E+00 11.51
 
表3.2.5-14 海水浸漬試験後の物性データ
供試サンプル E; ヤング率
MPa
(N/mm2
T; 抗張力
MPa
(N/mm2
e; 伸び率
(%)
a 基礎樹脂開発塗料 6.33E+02 8.34E+00 4.5
b 基礎樹脂開発塗料 1.06E+03 1.02E+00 5.5
c 基礎樹脂開発塗料 9.81E+02 9.81E+00 4.9
d 基礎樹脂開発塗料 1.11E+03 1.00E+01 4.83
e 基礎樹脂開発塗料 1.07E+03 1.00E+01 4.83
 
図3.2.5-4 海水浸漬とヤング率の関係
 
図3.2.5-5 海水浸漬と抗張力
 
図3.2.5-6 海水浸漬と伸び率


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