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吟亮流吟風会創立七十五周年記念祝賀会並びに鈴木吟行先生吟亮流吟風会会長位継承式
 去る平成十七年十月二日、錦糸町マリオネットホテルにて、財団法人日本吟剣詩舞振興会のご後援を頂き、標記祝賀会並びに式典を開催いたしました。
 祝賀会は、オープニングの後、企画構成吟「川の流れのように」(吟亮流七十五年の歩み、そして未来永遠に)の第一部「初代宗家を憶う」の第一声は、「白虎隊」・島田磬也「作詩」・古賀政男「作曲」・藤山一郎「歌」・鈴木吟亮「吟詠」)のCDで始まり、第二部の「明日への新たな挑戦」では、二代目宗家の邦楽音符に譜付けされた優雅な調べの詩吟・和歌・新体詩が披露されました。
 式典では、財団法人日本吟剣詩舞振興会会長河田和良先生始め、同専務理事工藤龍堂先生、同常任理事・事務局長 矢萩保三先生、同元老・小山凰慧先生、同常任理事・菅原雪山先生、同理事・吉見芳蘭先生等々の財団大幹部の先生方がご列席の中、ご宗家のご子息である鈴木吟行先生の吟亮流吟風会会長位継承式が執り行なわれました。
 最後は、「峨眉山月の歌」をご宗家並びに会長の親子吟として披露され、閉幕となりました。
(吟亮流総本部事務局)
 
鈴木吟亮宗家と鈴木吟行会長の親子吟「峨眉山月の歌」
 
興國流吟詠詩舞道会第六十一回発表大会
 標記大会が、去る平成十七年十月二日横浜市磯子公会堂にて盛大に開催されました。
 開会にあたり会員物故者の方々への黙祷から会が進められました。昨年はご来賓をお招きした記念大会でしたが、今回は会員中心の大会として、合吟に続き当流のランク別優勝者七名の模範吟詠と、思う存分練習の成果を発揮しました。
 
式典で挨拶する篠崎興國二世宗家
 
 午後の式典における二世宗家のご挨拶では、昨年の記念大会に対する感謝とお礼の言葉、また今後は会員相互の和と協力がなによりも大切であると強調されました。いみじくも興國流会詩の趣旨そのものではなかったかと改めて感銘を新たにいたしました。二世宗家へ記念品、花束を贈呈し無事終了しました。会員の剣舞、詩舞に続き秀範吟詠、本部役員吟詠、最後は二世宗家の「清平調詞」吟詠で総ての番組を終了し、大会委員長の万歳三唱で盛会裡に閉会いたしました。
 最後に今回も一般のお客様が閉会まで聞いていて下さいましたことこの上なく嬉しく思いました。
(大会事務局記録係)
 
詩吟洌風流創流四十五周年記念公演
 藝術の秋にさきがけて、平成十七年十月九日イイノホールにおいて、標記の公演を開催致しました。初代宗家ご健在の頃から数えて今回は第四回目の公演となります。
 早朝より舞台仕込みが行なわれ、ロビーに初代宗家の遺影とお花を飾り、諸準備が進み、一般招待のお客様をお迎えして午後二時に開演となりました。
 第一部は構成吟の「渭水の月」。初代宗家が漢詩のふる里中国を訪ねられた折、遠く唐の時代に思いを回らせ、特に渭水をはさんで今に残る長安・咸陽を舞台に英雄たちの栄枯盛衰、治乱興亡の歴史と、その時代を生きた人々の哀歓を詠んだ数々の絶句・律詩の中から二十四首を選び「渭水の月」に綴った初代宗家の遺作です。
 幕開けは曹雪晶先生の胡弓(二胡)による「江南好」の演奏に、唐代の華麗な衣装をつけた舞姫の踊で始まり「長安の春」の連吟へと移り、李白・杜甫・王維他の詩を岡田純明先生の尺八、市川喬子先生の琴の伴奏による会員の熱のこもった独吟・合吟が続き、最後に男子師範一同による「春江花月の夜」の合吟が披露されました。
 
第2部「光の君御歌会」フィナーレ
 
 第二部は舞台演出でご活躍中の竹邑 類先生企画構成で、百人一首の舞台化を夢見て、題して「光の君御歌会」。阿倍仲麻呂の「天の原」に始まり、四季の歌・恋の歌・人生の歌・希望の歌十六首を、稲垣隆史先生(劇団民芸)のナレーションを交えて清少納言、紫式部、小野小町などの詠み人に扮した当流の若手会員十六人が揃って舞台に登場して和歌を朗詠致しました。
 最後に桜の花に寄せて、白男川洌風宗家の紀友則「久方の光のどけき春の日に・・・」の朗詠でフィナーレの幕となり、余韻の残るなか会場から溢れんばかりの拍手をいただき無事に公演が終了致しました。
 尚、今回の記念公演に当たり日本吟剣詩舞振興会に感謝の気持ちを込めてささやかではありますが「青少年吟剣詩舞道育成基金」に寄付させていただきました。
(事務総局渉外広報部)
 
吟剣詩舞演心会 富士・富士宮支部大会
―吟と舞の会―
平成十七年十月十五日
富士市民文化会館
 
 標記大会を、財団法人日本吟剣詩舞振興会・財団公認静岡県吟剣詩舞道総連盟・富士市教育委員会・地元新聞社三社の後援をいただき開催いたしました。
 正午に少壮吟士の先生三名の吟をいただき、会員の祝賀の詞で幕開け、白虎隊の兄弟があでやかな中にも力強く踊り満場の拍手を浴びるなど、歴史的な漢詩の舞をご招待吟者のお力を借りて会員一同が精一杯舞い、またご招待の剣舞等涙と感動の四時間を過ごす事ができました。
 
大会番組より「白虎隊」
 
 最後にこれからの課題として、子ども達が吟剣詩舞にふれる機会を作り、礼節を身につけさせる事も次代を担う子等にとっては大切な事だと思います。
 これからも伝統ある吟剣詩舞道に会員一同心あらたに邁進してまいりたいと思います。
(演心会富士・富士宮支部会長 中屋喜子)
 
(社)日本吟道学院 第五十一回日本吟道全国大会
平成十七年十月十六日
茨城県水戸市民ホール
 
 標記大会には、北は北海道室蘭吟道会から南は鳥取吟道会に至る八百五十名の会員が集い、創立二十五周年を祝い、盛大に開催されました。
 次第は吟詠第一部「やまとしまね―詩情を詠う」、第二部「叙情の賦」、第三部「天下の魁―志を歌う」。
 昼食後の式典では、小早川桜神総裁の挨拶に続いて、加藤浩一水戸市長より挨拶をいただき、『我が市は風格ある元気都市・水戸の実現に向け、産業・文化・芸術の振興と水戸市芸術祭などの事業に取り組んでおり、伝統芸能への理解を深めていただく絶好の機会』とエールを頂戴いたしました。
 続いての特別番組は、水戸吟詠剣詩舞道連合会の皆様による「歌と吟詠でつづる―水府武士」、第四部「合吟コンクール」では十七組が挑戦し、第五部「歌謡と剣詩舞を交えて」、第六部は中国古来の漢詩「漢詩の源流を訪ねて」を吟詠、最終に創立二十五周年記念特別構成番組「吟詠組曲―怒涛の如く」と順次発表されました。
 
「青葉の笛」を吟じる千葉・城学詩吟の会女子の皆さん
 
 今回の開催地であります水戸に因みサブタイトル「水戸魂・維新への足跡」、本題『怒涛の如く』は、幕末から維新に至る水戸藩の歴史を吟詠と詩舞と剣舞、大掛かりな舞台装置により、改めて激動の日本史を浮き彫りにし、水戸魂の徹底した尊王攘夷の志が再現されました。また地元大洗磯節保存会の皆様の磯節と民舞が華を添え、特別構成番組を堪能いたしました。
(日本吟道学院 広報部員 結城龍正)


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