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(4)導入効果
 従来の港湾荷役では、人手作業の場合、以下のような課題が指摘されていました。
(1)コンテナの紛失
(2)間違った場所への保管
(3)ヤードの現況把握データの欠如
(4)データ入力時の人的ミス
(5)問題発生時の追跡、対応のための人手不足
 自動識別システムによって、コンテナの正確な位置および運営管理が可能になり、以下のような導入効果が指摘されています。
(1)人手作業の大幅な削減
(2)コンテナのヤード上での待時間節減
(3)船舶からトラックへの積み替え時間短縮
(4)正確性、効率性の向上によるコンテナ管理能力の向上
(5)出荷作業能力の向上
 
(5)OCR方式
 最近では、コンテナ側のタグの貼付の必要がないOCR方式が多くの場所で利用されています。特にグローバル化が進展し、多くの国からのコンテナ出入りが錯綜するようになると、タグの貼付や規格統一、管理回収は大きな制約となりますが、OCR方式ではそういった制約がないため、多くの港湾ヤードで利用されています。
 路側機器はCCTVを設置しておくだけで、コンテナコードや車両のナンバープレート番号をテキスト変換し、データベース登録する方式です。
 OCRの光学的読み取り精度が向上し、現在92%〜95%程度の読み取り精度ですが、近いうちに98%まで精度が向上するといわれています。
 またOCR方式の場合、読み取りミスが発生した場合でも、手入力による代替が容易にできるというメリットがあります。
 
図4.1.6 OCR方式のコンテナ管理の例(1)CCTV設置例
(資料):www.htsol.com
 
図4.1.7 OCR方式のコンテナ管理の例(2)事務所システム側
(資料):www.htsol.com


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