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平成16年長審第50号
件名

貨物船大豊丸貨物船セイホ2衝突事件

事件区分
衝突事件
言渡年月日
平成17年3月10日

審判庁区分
長崎地方海難審判庁(藤江哲三,山本哲也,稲木秀邦)

理事官
清水正男

受審人
A 職名:大豊丸船長 海技免許:五級海技士(航海)
B 職名:大豊丸一等航海士 海技免許:五級海技士(航海)

損害
大豊丸・・・船首部を圧壊
セイホ2・・左舷船尾外板に破口

原因
大豊丸・・・狭視界時の航法(信号、速力)不遵守
セイホ2・・・狭視界時の航法(信号、速力)不遵守

主文

 本件衝突は,大豊丸が,視界制限状態における運航が適切でなかったことと,セイホ2が,視界制限状態における運航が適切でなかったこととによって発生したものである。
 受審人Bを戒告する。

理由

(海難の事実)
1 事件発生の年月日時刻及び場所
 平成15年9月10日02時15分
 福島県塩屋埼北東方沖合
 (北緯37度30.5分 東経141度25.1分)

2 船舶の要目等
(1)要目
船種船名 貨物船大豊丸 貨物船セイホ2
総トン数 498トン 6,530トン
全長 72.10メートル 108.90メートル
機関の種類 ディーゼル機関 ディーゼル機関
出力 735キロワット 2,942キロワット
(2)設備及び性能等
ア 大豊丸
 大豊丸は,平成7年10月に進水し,船首部水線下にバルバスバウを設けた船尾船橋型鋼製貨物船兼砂利運搬船で,甲板下に,前から順に倉庫,錨鎖庫,倉庫,長さ21.60メートル幅9.30メートルの貨物倉,機関室及び舵機室が配置され,船橋楼前端から船首端までの距離が約54メートルとなっていた。
 航海船橋甲板は,船底板からの高さが約12メートルで,同甲板上中央に船首尾方向の長さ約3.5メートル及び幅約5メートルの操舵室があって,同室の両舷にはウイングと称する暴露甲板がほぼ船幅の範囲にそれぞれ設けられていた。
 操舵室には,前部中央にジャイロ・レピータを備え,前面窓の後方約1メートルのところに船首尾幅約0.5メートル両舷長さ約3メートルのコンソールスタンドを設け,その中央にジャイロコンパスと舵輪が,左舷側には1号レーダー及び2号レーダーが,右舷側には主機操作盤などがそれぞれ備え付けられていた。
 貨物積載時の全速力は,主機回転数毎分240(以下,回転数については毎分のものを示す。)の約10.5ノット,極微速力は,主機回転数150の約5.5ノットで,舵中央から各舷最大舵角までとるための舵輪の回転数はそれぞれ約3回転で,実際に舵が最大舵角をとるために要する時間は,舵輪を操作したのち約6秒を要し,最大舵角をとったときの旋回径の横距は,左右回頭時いずれも約200メートルとなっていた。
イ セイホ2
 セイホ2(以下「セ号」という。)は,平成4年9月に進水し,船尾にランプウエイを設けたロールオン・ロールオフ型貨物船で,船首部甲板下に倉庫及び錨鎖庫を設け,船橋楼前端から船首端までの距離が約87メートルで,1番及び2番貨物倉が設けられていた。
 航海船橋甲板は,船底板からの高さが約20メートルで,同甲板上中央に船首尾方向の長さ約4メートル及び幅約8メートルの操舵室があって,同室の両舷にはウイングと称する暴露甲板がそれぞれ船幅の範囲に設けられていた。
 操舵室には,前面窓の後方約1.5メートルに当たる同室中央部に操舵スタンドが設けられ,その右舷側にはエンジンテレグラフと主機遠隔操縦装置が,左舷側には1号レーダー及び2号レーダーがそれぞれ備え付けられていた。
 セ号は,速力試験結果によれば,船首尾平均喫水が3.40メートルの状態で主機回転数175の速力が12.7ノット,同回転数208の速力が14.6ノット及び同回転数220の最大速力が15.7ノットとなっていた。そして,最大速力時,舵角35度における左旋回径が356メートル及び右旋回径が441メートルであった。
 セ号は,国際安全管理規則に基づく安全管理証書を取得し,同規則による安全管理手引書を船内に備え付け,霧中航海時には,同手引書中の特殊運航手順書によって船長への報告など必要な措置をとるよう定められていた。

3 事実の経過
 大豊丸は,A,B両受審人ほか機関長,機関員及びクレーン士の5人が乗り組み,砕石1,530トンを載せ,船首3.30メートル船尾5.10メートルの喫水をもって,平成15年9月9日12時15分岩手県小本港を発し,千葉港に向かった。
 発航後,A受審人は,千葉港までの船橋当直を23時30分から03時30分まで及び11時30分から15時30分までをB受審人,03時30分から07時30分まで及び15時30分から19時30分までをクレーン士にそれぞれ単独で当たらせ,自らは07時30分から11時30分及び19時30分から23時30分に1人で入直する4時間交替の3直制とし,発航時の操船を終えて降橋した。
 19時30分A受審人は,金華山灯台から025度(真方位,以下同じ。)25.4海里の地点で,前直のクレーン士から船橋当直を引き継ぎ,航行中の動力船であることを示す灯火を掲げ,単独で当直に当たって宮城県東岸沖合を南下するうちに徐々に霧模様となり,21時55分金華山灯台を右舷側に約2海里離して航過したとき,霧の中で同灯台の灯火を視認できたことから視程が約2海里となっていることを知って当直を続け,やがて,昇橋してきたB受審人に当直を引き継ぐことにした。
 A受審人は,平素から当直者に視程が1,000メートル以下になったら報告するよう口頭で指示して視界制限時の報告を励行させていたものの,B受審人が豊富な船長経験を有していることを知っていたので,具体的な視程を告げなくても視界制限時の報告が得られるものと思って,「視界が著しく悪化するようであれば遠慮なく報告するように。」と指示し,視程が約2海里となっていること,針路が200度で速力が10.5ノットであることなどを告げたのち,23時30分金華山灯台から194度18.4海里の地点に達したとき,B受審人に当直を引き継いで降橋し,自室で休息した。
 B受審人は,A受審人が視界制限時の報告を求めていることを認識しないまま,同人から引き継いで当直に当たっているうち,やがて,視界が断続的に変化しながら徐々に悪化し,翌10日00時00分金華山灯台から195度23.7海里の地点に達したとき,霧のため時折視程が約50メートルとなって視界が著しく制限される状況となったが,自分で対処ができるので船長に報告するまでもないと思い,速やかにその旨をA受審人に報告することなく,霧中信号を行うことも安全な速力に減じることもしないで,沖合の進路をとることにし,福島県塩屋埼を約16海里離すよう,針路を187度に定め,機関を回転数240の全速力前進にかけ,10.5ノットの対地速力で,自動操舵として福島県東岸沖合を南下した。
 01時42分B受審人は,小良ケ浜灯台から052度22.6海里の地点に達したとき,作動中のレーダーで,右舷船首7度12海里のところにセ号の映像を認め,その後その動静を監視したところ,同船が反航船で,その左舷側に並航して数隻の反航船が北上して来ることを知った。
 02時00分B受審人は,小良ケ浜灯台から058度20.4海里の地点に達して,セ号の映像を右舷船首4.5度5海里に見るようになったとき,同船の映像をレーダーの船首輝線の右側に離すよう針路を7度左に転じ,180度として進行した。
 02時05分B受審人は,小良ケ浜灯台から060.5度20.0海里の地点に達したとき,セ号の映像を右舷船首11度3.1海里に見るようになり,同船に著しく接近することを避けることができない状況となったが,同船の映像を船首輝線の右側に保つよう針路を左に転じてセ号と互いに右舷を対して航過しようと思い,針路を保つことができる最小限度の速力に減じず,また,必要に応じて行きあしを停止することなく,その後針路を小刻みに左に転じながら続航した。
 02時08分B受審人は,セ号が163度を向いた自船の右舷船首26度2海里となり,その後も同船の映像を船首輝線の右側に保つよう小刻みに左転しながら進行したものの,依然としてセ号がその方位にほとんど変化がないまま接近するのでようやく不安を感じ,同船に向けて探照灯を照射して続航中,右舷前方にセ号の居住区の灯りを認めて急ぎ右舵一杯,機関を全速力後進にかけたが,02時15分小良ケ浜灯台から065度20.2海里の地点において,大豊丸は,ほぼ原速力のまま,148度を向いたその船首がセ号の左舷船尾に,前方から80度の角度で衝突した。
 当時,天候は霧で風はほとんどなく,視程は約100メートルであった。
 自室で休息していたA受審人は,当直中の機関長から報告を受けて衝突したことを知り,急いで昇橋して事後の措置に当たった。
 また,セ号は,船長C,二等航海士(以下「二航士」という。)Dほか13人が乗り組み,合板2,227.6トンを載せ,船首3.40メートル船尾6.50メートルの喫水をもって,同月9日17時30分茨城県鹿島港を発し,北海道苫小牧港に向かった。
 C船長は,航海中の船橋当直を4時間交替の3直制とし,00時から04時まで及び12時から16時までをD二航士,04時から08時まで及び16時から20時までを一航士,08時から12時まで及び20時から24時までを三等航海士(以下「三航士」という。)にそれぞれ当たらせ,各直に操舵手1人を配置して当直を行わせ,狭水道通航時や視界制限時には昇橋して運航の指揮を執るようにしていた。そして,発航操船を終えたのちそのまま在橋し,航行中の動力船の灯火を掲げて三航士を補佐に就け,自ら操船の指揮を執って茨城県から福島県の東岸沖合を北上した。
 やがて,C船長は,次直のD二航士が昇橋してきたので同人に当直を引き継いで三航士とともに降橋することにし,平素安全管理手引書に記載された手順などを遵守するよう十分な指導を行っていなかったものの,視界制限時には同手引書中の特殊運航手順書に沿って必要な措置をとるよう,船橋当直時の服務規程に記載しているので,特に指示しなくても同手順書に沿って必要な報告が得られるものと思い,折から視界が良好で付近に他船が見当たらなかったこともあって,命令簿に記載するとか,口頭によるなどして,視界制限時の報告について具体的に指示することなく,翌10日00時00分塩屋埼灯台から068.5度10.4海里の地点で,針路を021度に定め,機関を回転数195にかけ,13.1ノットの速力で,自動操舵としたのち,D二航士への引継ぎを三航士に委ねて降橋し,自室で休息した。
 D二航士は,前示針路及び同速力で自動操舵のまま当直を引き継ぎ,1号及び2号レーダーを作動させ,操舵手を見張りに当たらせて福島県東岸沖合を北上するうち,やがて霧模様となって視程が約2海里となり,その後,視程が断続的に変化しながら徐々に悪化する状況であったが,C船長から視界制限時の報告について具体的な指示がなかったこともあって,その旨を報告しないで進行した。
 01時58分D二航士は,小良ケ浜灯台から071度17.2海里の地点に達したとき,作動中のレーダーで,左舷船首9度約6海里のところに大豊丸の映像を認め,そのとき,視程が300ないし500メートルに狭められた状況であったが,依然としてその旨をC船長に報告せず,霧中信号を行うことも安全な速力に減じることもせず,その後その動静を監視したところ,反航船であることを知った。
 02時05分D二航士は,小良ケ浜灯台から067度18.2海里の地点に達したとき,大豊丸の映像を左舷船首10度3.1海里に見るようになり,同船に著しく接近することを避けることができない状況となったが,針路を保つことができる最小限度の速力に減じず,また,必要に応じて行きあしを停止することなく,操舵手を手動操舵に当たらせて右舵10度を令し,同船の映像をレーダーの船首輝線の左側に離すよう針路を040度に転じて続航した。
 02時08分D二航士は,大豊丸の映像が左舷船首31度2海里となり,その後,その方位にほとんど変化がないまま接近するので,同船との距離が約1海里となったとき,針路を048度に転じて続航中,左舷前方に大豊丸の両舷灯を認めて急ぎ右舵一杯としたが,セ号は,船首が048度を向いたまま,ほぼ原速力で前示のとおり衝突した。
 C船長は,自室で休息中に衝撃を感じ,急いで昇橋して衝突したことを知り,事後の措置に当たった。
 衝突の結果,大豊丸は船首部を圧壊し,セ号は左舷船尾外板に破口を生じたが,のちそれぞれ修理された。

(航法の適用)
 本件は,夜間,福島県塩屋埼北東方沖合において,南下中の大豊丸と北上中のセ号が衝突したもので,衝突地点付近の海域には特別法の適用がないので,一般法である海上衝突予防法(以下,同法各条文については「海上衝突予防法」を省略する。)によって律することになる。
 当時,付近の海域は,霧によって視界が断続的に変化しながら悪化し,両船が衝突したときには,視程が約100メートルに狭められており,視界制限状態であったと認められることから,本件は,第19条第1項に定められた同条適用条件に該当する。
 第19条第2項及び第3項において,視界制限状態にある海域又はその付近を航行している動力船は,機関を直ちに操作することができるようにし,視界の状態やそのときの周囲の状況などを考慮して,第6条の規定による安全な速力とすることや,第5条の規定によるレーダー監視を含む見張りを強化することを規定している。
 また,第19条第4項及び第5項において,他の船舶の存在をレーダーのみによって探知した船舶は,他の船舶に著しく接近することとなると判断した場合には,大幅な減速か大幅な針路の変更,もしくは速力及び針路の変更を同時に行うことによって,十分に余裕のある時期にこれらの事態を避けるための動作をとらなければならないことを規定し,その際に,やむを得ない場合を除き,自船に追い越される船舶以外の船舶が自船の前方にある場合に針路を左に転じること及び自船の正横より後方にある他の船舶の方向に針路を転じることを禁じている。
 さらに,第19条第6項において,他の船舶が行う第35条の規定による音響信号を自船の正横より前方に聞いた場合又は自船の正横より前方にある他の船舶と著しく接近することを避けることができない場合は,針路を保つことができる最小限度の速力に減じなければならず,また,必要に応じて停止しなければならないと規定している。
 本件発生地点は,陸岸から約20海里沖合で,第19条の規定を遵守するのに制約がない海域であったものの,当時,北上中のセ号の左舷側に数隻の同航船が存在し,セ号は右転による針路の変更が可能であったものの,南下中の大豊丸は右転による針路の変更が制約される状況にあり,両船が置かれた状況が同一でないことから,本件について,同条第4項及び第5項を一律に両船に適用することは妥当でない。
 したがって,本件は,第19条視界制限状態における船舶の航法(第6項),第35条視界制限状態における音響信号及び第5条見張り並びに第6条安全な速力の各規定によって律するのが相当と認める。

(本件発生に至る事由)
1 大豊丸
(1)A受審人がB受審人の豊富な船長経験に配慮して行った指示が,B受審人に認識されなかったこと
(2)B受審人が視界制限状態となっても自分で対処ができるので船長に報告するまでもないとの認識をもっていたこと
(3)B受審人が視界制限状態となった旨をA受審人に報告しなかったこと
(4)B受審人が視界制限状態における措置を適切に行わなかったこと

2 セ号
(1)船長が船橋当直者に対して視界制限状態となった際には報告するよう具体的に指示しなかったこと
(2)船長が平素安全管理手引書に記載された手順を遵守するよう当直者に十分に指導していなかったこと
(3)当直者が安全管理手引書に記載された手順を遵守しなかったこと
(4)当直者が視界制限状態となった旨を船長に報告しなかったこと
(5)当直者が視界制限状態における措置を適切に行わなかったこと

(原因の考察)
 本件衝突は,大豊丸及びセ号両船の各船橋当直者が,それぞれ,視界制限状態となった旨を船長に報告せず,霧中信号を行うことも安全な速力に減じることもせず,レーダーで前路に探知した相手船と著しく接近することを避けることができない状況となった際,針路を保つことができる最小限度の速力に減じず,また,必要に応じて行きあしを停止せず,視界制限状態における措置を適切に行わないまま,互いに針路を小刻みに東方に転じて進行したことによって発生したものである。
 したがって,B受審人及びセ号二航士が,それぞれ,船長に視界制限時の報告を行わなかったばかりか,視界制限状態における措置を適切に行わなかったことは,いずれも本件発生の原因となる。
 セ号船長が,二航士に対して視界制限時には船長に報告するよう具体的に指示しなかったことは,本件発生の原因となる。
 A受審人が,B受審人に対して行った指示が同人に認識されなかったこと,B受審人が視界制限状態となっても自分で対処ができるとの認識をもっていたこと,セ号船長が安全管理手引書に記載された手順を遵守するよう二航士に十分に指導していなかったこと,セ号二航士が同手順を遵守しなかったことは,いずれも本件発生に至る過程で関与した事実であるが,本件結果と相当な因果関係があるとは認められない。しかしながら,これらのことは海難防止の観点から是正されるべき事項である。

(海難の原因)
 本件衝突は,霧のため視界が著しく制限された福島県塩屋埼北東方沖合において,南下中の大豊丸が,霧中信号を行わず,安全な速力に減じず,レーダーで右舷船首方に探知したセ号に著しく接近することを避けることができない状況となった際,針路を保つことができる最小限度の速力に減じず,また,必要に応じて行きあしを停止しなかったことと,北上中のセ号が,霧中信号を行わず,安全な速力に減じず,レーダーで左舷船首方に探知した大豊丸に著しく接近することを避けることができない状況となった際,針路を保つことができる最小限度の速力に減じず,また,必要に応じて行きあしを停止しなかったこととによって発生したものである。
 セ号の運航が適切でなかったのは,船長が当直者に対し,視界制限時の報告について具体的に指示しなかったことと,当直者が船長に視界制限時の報告を行わなかったばかりか,視界制限状態における措置が適切でなかったこととによるものである。

(受審人の所為)
 B受審人は,霧のため視界が著しく制限された福島県塩屋埼北東方沖合を南下中,レーダーで右舷船首方にセ号の映像を探知し,同船と著しく接近することを避けることができない状況となった場合,針路を保つことができる最小限度の速力に減じ,また,必要に応じて行きあしを停止するべき注意義務があった。しかしながら,同人は,セ号の映像が船首輝線の右側にあるのでこのまま互いに右舷を対して航過しようと思い,針路を保つことができる最小限度の速力に減じず,また,必要に応じて行きあしを停止しなかった職務上の過失により,針路を保つことができる最小限度の速力に減じることも必要に応じて行きあしを停止することもしないまま進行してセ号との衝突を招き,大豊丸の船首部を圧壊し,セ号の左舷船尾外板に破口を生じさせるに至った。
 以上のB受審人の所為に対しては,海難審判法第4条第2項の規定により,同法第5条第1項第3号を適用して同人を戒告する。
 A受審人の所為は,本件発生の原因とならない。

 よって主文のとおり裁決する。


参考図





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