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(電路の接続)
第254条 電路は、接続箱、分岐箱又は端子箱を用いて接続しなければならない。
 
(線端処理)
第255条 ケーブルは、適当な線端処理を施さなければならない。
 
(電路の固定)
第256条 電路は、帯金を使用して直接船体に、又は導板、ハンガー等に固定しなければならない。
2 前項の帯金は、耐食性材料で作られたもの又は耐食処理を施したもので、その幅が13ミリメートル以上であり、かつ、ケーブルを傷つけない構造のものでなければならない。
3 第1項の帯金は、なるべく次表に定める間隔により取り付けなければならない。
 
ケーブルの外径
(ミリメートル)
帯金の間隔(センチメートル)
がい装のない場合 がい装のある場合
13以下のもの 25 30
13をこえ20以下のもの 30 35
20をこえ30以下のもの 35 40
30をこえるもの 40 45
 
(関連規則)
NK鋼船規則H編
2.9.14 ケーブルの支持及び固定
-1. ケーブル及び配線は、擦損、その他の損傷を被らないように敷設し支持しなければならない。
-2. ケーブルの支持及び固定間隔は、ケーブルの種類及びケーブルが敷設される場所の振動により選定しなければならず、かつ、40cmを超えてはならない。ただし、暴露区域以外に敷設されるケーブルであって、ハンガ等の上に水平に敷設されるケーブルにあっては、40cmを超えない間隔で支持され、かつ、90cmを超えない間隔で固定されればよい。また、ケーブルがダクト又は管内に敷設される場合は本会の適当と認めるところによる。
-3. バンド、支持物及び附属品は、次の(1)から(4)に適合しなければならない。
(1)バンドは十分な強さを有し、ケーブルの被覆を損傷することなく固定できるものであること。
(2)金属性のバンド、支持物及び附属品は、耐食性材料又は適当な防食処置を施したものであること。
(3)非金属製のバンドは、次の(a)及び(b)によること。
(a)難燃性のものであること。
(b)ケーブルを固定する場合は、支持物の上にケーブルを水平に敷設する場合を除き、火災によるケーブルの緩みに対して考慮すること。
(4)非金属製の支持物は、次の(a)から(g)によること。
(a)本会が別に定める試験に合格したものであること。
(b)想定される周囲環境において十分な耐久性を有するものであること。
(c)敷設される場所の温度条件に適したものであること。
(d)危険場所で使用する場合は、導電性を有するものであること。
(e)暴露部で使用する場合は、紫外線から保護されたものであること。
(f)支持物の固定間隔は、(a)の試験時に使用された間隔以下とし、いかなる場合であっても2mを超えないこと。
(g)火災による落下を防止するために金属で補強されたものであること
2.9.10 ケーブルの敷設
-4. 導体の最高許容温度が異なる絶縁ケーブルは、できる限り同一バンドで束ねて敷設することを避けなければならない。やむを得ず束ねて敷設する場合には、いかなるケーブルも導体の最高許容温度の最も低いケーブルに許容された温度より高い導体温度にならないように使用しなければならない。
-5. 他のケーブルの保護被覆に損傷を生じやすい保護被覆を持つケーブルは、同一のバンドに束ねて敷設してはならない。
 
(磁気コンパスに対する影響)
第257条 磁気コンパスに接近する電路、電気機械及び電気器具は、これに有害な磁気作用を及ぼさないように配置しなければならない。
 
(電路の布設)
第258条 外洋航行船(限定近海貨物船を除く。〈GMDSS設備編・34頁、限定近海貨物船航行区域図参照〉)にあっては、電路は、ケーブルの難燃性を損なわないように布設しなければならない。
(関連規則)
省令 船舶検査心得3-1
(電路の布設)
258.0
(a)機関区域、居住区域及び車両甲板の閉囲された場所の電路は、次のいずれかの方法により布設されていること。
(1)1本のケーブルにより布設する方法。この場合において、「1本のケーブルにより布設する」とは、当該ケーブルとの間をこれら2本のうち太い方のケーブルの直径の5倍(隣接するケーブルが束の場合にあっては、束の中の最大径のケーブルの直径の5倍又は束の最大幅のいずれか大きい方の値)以上離すことをいう。(図258.0〈1〉参照)
 
図258.0〈1〉
 
(2)束ねたケーブルにより布設する方法。この場合にあっては、次のいずれかの方法に従うこと。
(i)ケーブルを束ねて電路を布設しても難燃性を保持できるケーブルを使用する方法。この場合において、「難燃性を保持できるケーブル」とは、附属書〔3〕「耐延焼性試験」に掲げる試験に合格したものをいう。ただし、(財)日本海事協会の発行した証明書を有する高難燃ケーブルについては、同試験に合格したものとみなす。
(ii)ケーブルをトランク又は管に納入して電路を布設する方法。この場合において、その端部には、B級仕切り電線貫通部と同等以上の延焼防止防止措置を講じる。
(iii)図258.0〈2〉に示すつば付きコーミングであってB級仕切電線貫通部と同等以上の効力を有するものをケーブルに設ける方法。この場合においては、垂直方向に布設するケーブルに設ける場合にあっては6メートル以内又は2層以内のうちのいずれかの間隔ごとに、水平方向に布設するケーブルに設ける場合にあっては14メートル以内ごとに設ける。ただし、つばが外板、甲板又は天井に接触する場合には、当該仕切り壁までとして差し支えない。
 
図258.0〈2〉
備考
水平方向に布設するケーブルに設けるものにあってはL=D、垂直方向に布設するケーブルに設けるものにあってはL=2Dとする。
 
(b)(a)に掲げる方法のほか延焼を防止することが、(a)に規定する方法と同等以上の効力を有する方法と認められる場合には、資料を添えて、海事局検査測度課長まで伺い出ること。ただし、(財)日本海事協会の発行した証明書を有する難燃塗料をその証明書に記載された条件に従って塗布する場合にあっては、この限りでない。
 
(油タンカー等における配線)
第259条 油タンク又は防油区画には、電路を布設してはならない。
 
(外洋航行船における配線)
第260条 外洋航行船(限定近海貨物船を除く。)にあっては、安全上必要な動力設備、照明設備、船内通信設備及び信号設備(以下この条及び次条において「動力設備等」という。)に給電するための電路は、調理室、特定機関区域内の閉囲された場所その他の火災の危険が多い閉囲された場所に配置してはならない。ただし、当該場所に設ける安全上必要な動力設備等に給電するための電路については、この限りでない。
2 船舶の構造上前項の規定を適用することが困難である場合は、電路の保護等管海官庁が適当と認める措置が講じられている場合に限り、同項の規定は適用しない。
3 第1項の電路は、第1種配線工事によらなければならない。
 
(関連規則)
省令 船舶検査心得3-1
(外洋航行船における配線)
260.1
(a)「その他火災の危険が多い閉囲された場所」とは、乾燥室、防火構造規則別表第1備考(8)又は(14)に規定する場所、別表第5備考(9)に規定する場所(ただし、ロッカールームを除く。)及び車両甲板区域内の閉囲された場所とする。
260.2
(a)「電路の保護等管海官庁が適当と認める措置」とは、トランク又は管に納入して布設する措置、ケーブルを適当にラギングする措置等をいう。
 
(国際航海に従事する旅客船における配線)
第261条 国際航海に従事する旅客船にあっては、安全上必要な動力設備等に給電するための主電路及び非常電路は、垂直方向及び水平方向に十分離して配置しなければならない。
 
(絶縁抵抗)
第262条 照明設備、動力設備及び電熱設備へ給電する電路の絶縁抵抗は、次に掲げる値より大でなければならない。
 
電路の定格電流
(アンペア)
5未満 5以上
10未満
10以上
25未満
25以上
50未満
50以上
100未満
100以上
200未満
200以上
絶縁抵抗
(メグオーム)
2 1 0.4 0.35 0.1 0.05 0.025
 
2 船内通信及び信号設備に利用する電路の絶縁抵抗は、次の各号による。
(1)電路電圧100ボルト以上のもの 1メグオーム以上
(2)電路電圧100ボルト未満のもの 0.35メグオーム以上







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