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4・1・3 接地用材料
 接地用材料としては、可とう銅より線(JCS 222)、錫メッキ平網銅線(JCS 236)、銅板等が使用される。通信機器への接地やFRP船には銅板を使用することが多いが、銅板の使用が不適当な場合やケーブルの接地には接地線を使用する。接地線の断面積は、一般に電源線の導体面積の1/2の断面積を標準とすればよい。ただし、最小2mm2、最大64mm2とする。なお、船体等に接地する場合には、接地用端子及び金具を用いて行うが、その一例を図4・16に示す。
 
図4・16 船体接地
 
4・1・4 空中線材料
(1)線条形
 展張用空中線には通常、裸硬鋼線を使用する。(表4・3参照)
 送信用空中線として19/1.2や、19/1.6などを使用し、受信用空中線として19/1.2や7/1.6などを使用している。ポリエチレン被膜の空中線もあるが、高価であるので特に絶縁に留意する必要のあるもの以外にはあまり使用されない。また、特殊なものとして氷結防止用電線が用いられる場合がある。
 
表4・3 空中線用裸硬鋼線
 
(2)自立形
(a)自立形空中線
 船種、船型等により高さや長さに制限を受け、線条形が使用不可能な場合などに、主に主送信用として使用される。図4・17に示すようにケージ形、トップローディング形などメーカーによって各種のものがあり、空中線の高さは10〜15mのものが多い。
 
図4・17 自立形空中線
 
(b)ホイップ形空中線
 GMDSS機器の送信及び受信用として使用されるものは2〜10mの長さで使用機器の周波数によって選択しなければならないが、通常はメーカーで標準のものを持っているのでそれを採用する。空中線の素子はグラスファイバー製のものが多い。一般に、受信用空中線として使用する場合には、ホイップ空中線の基部に空中線整合器(空中線カプラー)を装備し、整合器より同軸ケーブルを用いて受信器へ接続される。(送信出力による誘導電圧をある程度軽減させるとともに、中波、中短波、短波等での受信感度を向上させることができる。)
(c)指向性空中線
 上記(a)及び(b)の空中線は無指向性であるが、特定の方向に送信及び受信するものとして指向性空中線がGMDSS機器の一部には使用される。インマルサット用レドーム形空中線、VHF無線電話用垂直ダイポール空中線、無線方位測定用枠型空中線等がある。
 指向性空中線を装備する場合には、装備位置に注意する必要があるのでメーカーと十分協議すること。







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