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2・5・7 特性の算定
(1)電圧変動率の計算(NK検査要領)
 
qr:リアクタンスによる電圧降下(%)=Ex/E×100
Pt:t℃における定格容量に対する負荷損(W)
P75:75℃に換算した定格容量に対する負荷損(W)
P115:115℃に換算した定格容量に対する負荷損(W)
Ez:インピーダンス電圧(V)すなわちPtを測定したときの一次端子間における電圧
Ex:リアクタンス電圧(V)
 
 
E: 定格一次電圧(V)
I: 定格一次電流(A)
 なお、上記の算式において、P75は絶縁の耐熱クラスA、E及びBのものに適用し、P115は絶縁の耐熱クラスF及びHのものに適用する。
(2)効率の算定
 無負荷試験から求めた無負荷損と、インピーダンス試験から求めた基準温度に換算した負荷損とにより効率算定を行う。規約効率算定式を参照のこと。
 
 
(3)裕度
 裕度とは、規定値と試験結果の差異の許容できる範囲をいう。
 船用乾式変圧器JEM 1273:90の裕度を示すと次のとおりである。
変圧比(N):50kVA以下は指定変圧比の±1/200
50kVAを超えるものは指定変圧比の±1/100
インピーダンス電圧(E2):保証値の±1/10
 他にも規定はあるが船舶用として関連性が薄いので省略する。
(4)実測例
 参考のため船舶用乾式自冷単相変圧器の特性実測の一例を表2・14に示す。
 
表2・14  乾式単相変圧器特性の一例
(絶縁の耐熱クラスB、440/110V)
定格出力 電圧/巻数 1回 抵抗損 鉄損 効率 抵抗電圧 リアクタンス電圧 インピーダンス電圧 電圧変動率
(kVA) (V) (W) (W) (%) (%) (%) (%) (%)
3 1.92 80 80 94.5 2.8 0.8 2.9 2.8
5 2.39 95 105 96.13 1.9 0.85 2.08 1.91
7.5 2.88 130 140 96.52 1.73 0.97 1.99 1.74
10 3.38 160 170 96.8 1.63 0.63 1.75 1.64
15 4.11 215 230 97.13 1.44 0.66 1.59 1.45
20 4.42 285 280 97.2 1.43 0.57 1.54 1.44
25 5.23 380 310 97.23 1.52 1.15 1.90 1.53
30 5.77 455 350 97.4 1.52 1.22 1.95 1.53
35 6.0 530 400 97.4 1.51 1.35 2.0 1.52
40 6.35 600 450 97.45 1.50 1.40 2.06 1.51
50 6.35 790 490 97.50 1.58 1.48 2.17 1.59
 
表2・15  変圧器の温度上昇限度(NK規則)
(基準周囲温度の限度45℃)
部分 温度上昇限度(℃)
測定方法 A種絶縁 E種絶縁 B種絶縁 F種絶縁 H種絶縁 
巻線 乾式変圧器 抵抗法 55 70 75 95 120
油入変圧器 抵抗法 60 - - - -
温度計法 45
鉄心表面 温度計法 絶縁物を損傷しない温度







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