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船舶電気装備技術講座 〔試験・検査編〕 (中級)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


第2章 定期的検査等
2.1.1 1.1.1に定める第1回定期検査等に該当する検査を除き、第2回定期検査以降の定期検査及び中間検査並びに改造又は整備に係る予備検査(以下「定期的検査等」という。)の方法は、本章による。
2.1.2 用語の定義
-1. 「第2A種中間検査」とは、定期検査合格後2回目又は3回目の第2種中間検査及び当該第2種中間検査合格後3回目の第2種中間検査をいう。(本章表中Aで表わす)
-2. 「第2B種中間検査」とは、毎年の検査基準日の前後3ヵ月以内のいずれかの日に行う第2種中間検査をいう。
-3. 「第3種中間検査」とは、条約適用船で船底検査等を分離して行う中間検査をいう。
-4. 「特1中」とは、旅客船について毎年行われる第1種中間検査のうち、機関、電気、救命設備、海上運転等の強化された検査を行う第1種中間検査をいい、定期検査合格後2回目又は3回目の時期とする。
 
2.5 電気設備
 
検査項目 定期 1中 2中 3中
2.5.1  非常電源用発電機の始動試験
2.5.2  発電機(非常電源用発電機を含む。)
-1.  過速度防止装置その他の安全装置の動作試験 A
-2.  並行運転試験 A
-3.  負荷試験
 ただし、第1種中間検査においては、-1〜-3は特1中時のみ実施
A
2.5.3  配電盤(区電盤、分電盤を含む。)
-1.  現状検査
 配電盤本体、計器類及び配線が適正であることを確認する。
-2.  負荷開閉器、しゃ断器の実負荷通電試験、手動開閉試験及び設定電流の確認等
-3.  発電機用しゃ断器(気中しゃ断器)及び逆電流(又は逆電力)の引外し試験
 ただし、第1種中間検査においては、-2、-3は特1中時のみ実施
A
2.5.4  通風機、燃料油装置のポンプ又は貨物油ポンプに使用する電動機の遠隔停止装置の動作試験 A
2.5.5  電動機及びその他の電気機器の動作試験
 ただし、第1種中間検査においては、特1中時のみ実施
A
2.5.6  機関区域無人化船の発電設備
-1.  過負荷防止装置及び警報装置の動作試験 A
-2.  待機発電機の自動給電試験及び第1種補機の自動再始動試験 A
2.5.7  電気式航海灯
-1.  常用電源と予備電源の切換試験
-2.  航海灯制御盤の動作試験
2.5.8  電動操だ装置及び電動油圧操だ装置
-1.  過負荷警報装置の動作試験
-2.  電動機の欠相に対する警報装置の動作試験
2.5.9  電気式自動スプリンクラ装置、火災探知装置、火災警報装置及び退船警報装置等の常用電源と予備電源の切換試験
2.5.10  貨物ポンプ室の電気設備
-1.  インターロック装置の効力試験
2.5.11  すべての電気機器及び電路の絶縁抵抗試験
 ただし、第1種中間検査及び第2A種中間検査にあっては、10年以上経過したタンカー以外は、記録の確認でよい。
A
 
2.6 一般設備
 
検査項目 定期 1中 2中 3中
2.6.1  居住、衛生及び脱出設備
-2.  非常表示灯、非常照明装置の非常電源による点滅試験
2.6.3  操舵装置
(1)  (略)
(2)  主操舵装置及び補助操舵装置については、作動試験
(3)  自動操舵装置にあっては、次に掲げる検査を行う。
(a)  自動操舵装置に必要な情報が航海用具等(ジャイロコンパス等)から正常に伝達されていることを確かめる。
(b)  自動操舵装置に電源が給電されている表示と作動中の表示がなされていることを確かめる。
(c)  自動操舵装置の針路設定器で小角度(10度程度)の変針設定を行い舵が作動することを確かめる。 A
(d)  手動操舵から自動操舵に切り替えた場合において、船舶をあらかじめ設定した針路に合わせることができることを確かめる。 A
(e)  自動操舵装置への給電を停止し、自動操舵装置の可視可聴の讐報が発せられることを確かめる。
(4)  操舵説明書の掲示を確認する。
2.6.4  航海用具
-1.  現状、数量及び配置を確認する。
-2.  船灯、信号灯については、断線警報の効力試験又は点滅試験を行う。
-3.  汽笛については、吹鳴試験を行う。
-4.  ナブテックス受信機、高機能グループ呼出受信機
 (略)
-5.  電子海図情報表示装置
(1)  衛星航法装置等の位置情報を入力でき、表示できることを確かめる。
(2)  自船周囲の海図が表示できることを確かめる。 A
(3)  安全等深線が強調表示されることを確かめる。 A
(4)  計画航路を表示できることを確かめる。 A
(5)  安全等深線を設定し、その等深線を横切る予定航路を作成する。その際、安全等深線横切りのアラームが発生することを確かめる。 A
(6)  電子海図の改補が適切に行われていることを確かめる。
-6.  航海用レーダー
 (略)
-7.  電子プロッテング装置
 (略)
-8.  自動物標追跡装置
 (略)
-9.  自動衝突予防援助装置
 (略)
-10.  磁気コンパス
 次の検査を行う。
(1)  操舵室の操舵位置からその表示が読み取れることを確かめる。
(2)  明るさを調整できる照明装置が設けられていることを確かめる。
(3)  残留自差を修正するための図表を備えていることを確かめる。
-11.  方位測定コンパス
 方位測定具が備えられていることを確かめる。
-12.  ジャイロコンパス
 次の検査を行う。
(1)  電源故障讐報装置の作動試験を行う。
(2)  すべてのレピーターが真方位を指示していることを確かめる。 A
-13.  船首方位伝達装置
 次の検査を行う。
(1)  船舶の方位が安定している状態で、真方位を外部の設備に正しく伝達していることを確認する。
(2)  船首方位センサーについては、それぞれの方式の航海用具の検査項目を準用する。 A
-14.  音響測深機
 次の検査を行う。
(1)  測深結果の記録、15分間の測深結果の表示、浅海警報の作動を確かめる。 A
(2)  測深結果に係る情報を他の設備に伝達できることを確かめる。
-15.  衛星航法装置
 (略)
-16.  船速距難計
 船速距離計にあっては、次の検査を行うこと。なお、検査は、海上試運転の際にあわせて行って差し支えない。
(1)及び(2)野試験は、係留中に行ってもよく、(1)についてはモードが表示できることの確認にとどめてよい。
(1)  対水又は対地速力を表示できることを確かめる。 A
(2)  計測部が可動のものにあっては、作動し試験を行い、あわせて計測部の状態が表示できることを確かめる。
(3)  磁気コンパスに対し、その船速距難計に示されている安全距離が保たれていることを確かめる。
-17.  回頭角速度計
 磁気コンパスに対して安全距難が保たれていることを確かめる。



-18.  音響受信装置
 次の検査を行う。
(1)  音響信号の受信部より少なくとも1m離れた位置から音声等(70-820Hzに基本周波数を有する音)を発し、方向表示器の方向の表示灯が点灯することを確かめる。 A
(2)  受信部から少なくとも1m離れた位置から音声を発し、本体の再生用スピーカから音声が明瞭に再生され、その音量が調整できることを確かめる。
-19.  船舶自動識別装置
 (略)
-20.  航海情報記録装置
 (略)
-21.  VHFデジタル選択呼出装置、VHFデジタル選択呼出聴守装置、デジタル選択呼出装置及びデジタル選択呼出聴守装置
 (略)
-22.  水先人用はしごについては、損傷がないことを確かめる。
-23.  次の装置について、作動試験を行う。
(1)  船橋から主機を制御する場所に命令を伝達する装置
(2)  機関部員の呼出装置 A
(3)  操舵機室と船橋との間の通話装置
(4)  基準磁気コンパスを設置した場所と船橋との間の通話装置 A
(5)  無線方位測定機を設置した場所と船橋との間の通話装置 A
(6)  機関区域無人化船の船橋、主機を制御する場所並びに食堂、休憩室及び機関部職員室相互間の通話装置 A
(7)  載貨扉開閉表示装置 A
(8)  漏水検知装置 A
(9)  監視装置 A
(10)  喫水計測装置 A







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