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取材――株式会社 サークオン
 
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水六訓
一、あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
 
一、常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
 
一、如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
 
一、自から清く他の汚れを洗い清濁併せ容るの量あるは水なり。
 
一、動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。
 
一、大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。
 
 水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。
笹川良一
 
OPINION
明日への提言
 
吟剣詩舞道界の重鎮、黒川哲泉先生ご逝去
河田和良
 
 吟剣詩舞道界の重鎮、当財団の創立並びに発展の大功労者、社団法人哲泉流日本吟詠協会宗家・会長黒川哲泉先生は、平成十七年一月二十三日、午後十時十分、ご自宅においてご逝去(享年九十二歳)されました。ここに謹んでお悔やみを申し上げます。
 通夜(一月二十五日)と密葬(翌二十六日)は、豊中市の哲泉会館においてご親族と哲泉流会員のみで行なわれ、本葬は二月十七日、吹田市の公益社「千里会館」で執り行なわれました。
 先生は、私の吟詠の恩師であります。昭和三十三年に入門、同五十一年には先生の特訓のお陰をもって哲泉流宗範を許されました。先生あっての私の吟詠人生であり、かつ、縁あって財団の会長職までお引き受けすることになりました。
 かつて、先生が「財団創立二十五周年のしおり」に寄せられたお言葉の中に、財団創立時のご苦労や日頃のご信条の一端が述べられていました。
 「明治百年の昭和四十年頃から全国で吟詠、剣詩舞道家の大同団結の気運が高まり、関東の佐々木孝吾氏、渡辺岳神氏らと諮るようになりました。関西のまとめ役をわたしが引き受け、笹川良一会長とともに四国地区、九州地区に赴き、吟界の重鎮を説得、財団設立への協力を求めました。そして、昭和四十三年十月、財団が誕生しました」。
 「詩吟の心と精神は真っ直ぐでなくてはなりません。漢詩には決して嘘がないから素晴らしいのです。すぐれて、ひとを感動させる吟剣詩舞は、漢詩と同じように純粋なものの見方から生まれてくると信じています」。先生は漢詩に造詣が深く詩作もされました。お人柄が偲ばれるお言葉です。
 先生、永年にわたるご指導をありがとうございました。ご冥福をお祈り申し上げます。


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