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ごあいさつ
全国被害者支援ネットワーク
会長 山上 皓
10月3日の「犯罪被害者支援の日」第2回中央大会を開催するにあたり、私たちは、当事者として全国各地において被害者支援活動を進めてこられた方々に、昨年同様、「共同参画団体」として一緒に加わってくださるよう、呼びかけをさせていただきました。この呼びかけに、本年も13団体の皆様が応えてくださったことを、主催者として何よりの幸せと存じます。大会当日の限られた時間では、各団体それぞれの大切な歴史や活動を伝えきれないと考え、各団体のご協力をいただいて昨年印刷した初版に必要な追加修正等をして頂き、この冊子を作成し、当日会場で配布させていただきます。
記念の日の名称にある「支援」という言葉は「支え合い」を意味します。支え合いは、人間社会の重要な構成要素となるものですが、犯罪被害者は同じ社会の一員によって不当に傷つけられ、社会との信頼の絆を断ち切られる体験をされるのです。被害の回復と、失われた信頼の回復に、社会は総力を挙げて取り組む責任があるのです。全国被害者支援ネットワークに集う各地の被害者支援センターは、それぞれに、この断ち切られた信頼の絆の回復を目指して、被害者支援の充実に努めてまいりましたが、民間援助組織の力には限界がございます。欧米諸国同様に、国による被害者支援の充実を図ってほしいと強く願い、私達は平成11年に「犯罪被害者の権利宣言」を公表し、以来、被害者の方々とともに、行政府や立法府に積極的な働きかけを続けてまいりました。最近、国による犯罪被害者基本法制定の機運が高まり、将来にようやく希望の灯が見えてきた思いがいたします。
全国被害者支援ネットワークに集う者たちにとって、犯罪被害者・遺族の方々の声はその活動の原点であると同時に、道標ともなるものです。支援の活動を通して、私達は犯罪の被害がもたらす傷の深さを知り、社会における「支え合い」の大切さをあらためて学び、そして、被害体験に耐え、克服していかれる姿に人間の奥深さと尊厳を思います。本冊子をご覧いただき、また、本大会にご参加いただいて、一人でも多くの皆様が犯罪被害者の実情とその支援の必要性について理解を深められ、被害者支援の環に連なってくださることを、こころより願っております。
平成16年10月3日
1. 小さな家の概要
(1)所在地=富山県朝日町
(2)代表=大久保恵美子
(3)設立=平成3年10月
(4)開催日=毎月第2土曜日(原則)
(5)参加数 約800人
◆新「小さな家」初会合(平成14年12月27日)
2. 創立の経緯
・平成2年10月、当時18歳だった長男が悪質な60歳の飲酒運転常習者によりひき逃げされ死亡した。
・刑事裁判の過程では、被害者遺族が意見を述べる機会もなく、加害者だけに弁護士が付き、被害者を支援してくれる法律は何も無いことを痛感した。
・マスメディア、近隣、職場、知人からのいわれ無き偏見による二次的被害を受け、同じ思いの他の犯罪被害者と話したいと思った。
・県内の交通事故(犯罪)の被害者に手紙を出したり会いに行ったりすると、皆同じ悲しみ同じ苦しみを抱えていることが分かった。また、刑事司法からもカヤの外に置かれる理不尽さや怒りも皆同じだとわかり、お互いに勇気づけられた。被害者が次第に定期的に集まり、苦悩を口に出して語り合う会になった。このようにして被害者自助グループ「小さな家」がスタートした。
3. 自助グループの活動内容
・平成3年9月に米MADD(飲酒運転に反対する母の会)を大久保が視察し、被害者支援の方法や自助グループの大切さを学んで帰国する。また、平成7年8月にマウイ島でのNOVA(全米被害者援助機構)創立20周年記念大会での被害者と支援者の国際交流などに参加したことも以後の小さな家の活動の「核」となっている。
◆MADDでの研修
◆NOVA20周年記念大会
・手紙・電話・FAXによる相談が増えるにつれて県外からの参加者が増え、また、精神科医・被害者学者・弁護士・海外の関係者などの参加が得られるようになった。専門家からは新しい被害者支援の理念を教わったり、参加者の希望により個別に面接を受けることもできるようになった。
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◆ウイーン(オーストリア)少年上級裁判所長官
ウド=イエジオネック判事が「小さな家」で講演
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・被害者自助グループの会では、積極的に新しい被害者を誘い参加してもらっている。新しい参加者は年数の経った被害者の話の中から生きて行く上での知恵を得ることができるし、年数の経った被害者は新しい被害者に自分の話が役に立つと実感できることから、人としての自尊心を取り戻すことができる。このように辛い心の内を吐露し、また他の被害者も同じ思いでいることを知ることで、孤立感を少しは解消して貰うことができた。
・「小さな家」ではときどき会場を温泉や高原ロッジなどに移して会を開いたり、登山や旅行をしながらトラウマの軽減を試みてきた。
4. 小さな家の対外活動
・講演やマスメディアを通じて日本の犯罪被害者支援が法的にも精神医学的支援の面でも欧米に20年以上も遅れていることを訴え続けるとともに今、被害者が置かれている理不尽な現状を体験を通して関係機関や広く社会に訴え続けている。
・平成13年より富山県運転免許センターの悪質な違反を繰り返す運転免許証取消し者向けの講習会で会員3人が交代で毎週1回講師(アドボケート)として参加し、交通事故の悲惨さを訴え続けている。
・常磐大学で隔年に開催される世界被害者学会主催「アジア大学院大学被害者学講座」の講師を務め、アジア各国(インド、ネパール、中国、韓国、日本)被害者支援のリーダー養成に協力をしている。
・自助グループに参加した人が各地で新しい自助グループを設立する場合には全面的に支援する。
・各都道府県の被害者連絡協議会での講演や被害者支援組織におけるボランティア養成講座に講師として出席し、被害者支援の理念と方法を伝えている。
【被害状況】
1995年3月20日、東京の営団地下鉄(現東京メトロ)3路線5列車内に猛毒サリンが撒かれ、12人が死亡、5500人以上が受傷しました。事件から10年になる現在でもサリン中毒の後遺症で苦しんでいる被害者が多数います。
【被害者の会】
1996年1月、地下鉄サリン被害対策弁護団に委任した160人(民事提訴の原告とその後オウム破産事件の債権者)が登録しています。
定例会はクローズドで開かれています。
【活動】
事件から10年になる今年も被害者救済を求めて、小泉内閣総理大臣、石原東京都知事あてに、以下のような請願書を提出しました。
この被害者の要望は、被害者の会としてずっと言い続けてきましたが、いまだに明瞭な回答を得ていません。
国ならびに東京都は無差別大量殺害事件被害者の経済的・身体的・精神的救済措置を一日も早く実現するべきです。
【請願書・2004年3月提出】
私たち、地下鉄サリン事件被害者の会、同事件被害対策弁護団及びオウム真理教被害対策弁護団は、国及び東京都に対して、次のとおり請願します。
1. 国及び東京都は、地下鉄サリン事件その他オウム真理教の犯罪による被害者及びその家族らに対して、損害補償の責任を果たすこと。
2. 国及び東京都は、地下鉄サリン事件その他オウム真理教の犯罪による被害者及びその家族らの被害の実態を組織的継続的に調査し、常にその実態把握に努めること。
3. 国及び東京都は、地下鉄サリン事件その他オウム真理教の犯罪による被害者について専門的な健康調査と研究を行い継続的な健康診断と専門的な治療体制を確立すること。
4. 国及び東京都は、オウム真理教信者の活動を厳しく監視し、違法な活動に対しては迅速に対応すること。
以上
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