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VI-5 スキマーによる回収方式の検討
1 計算条件
 実海域における流出油防除実験計画においては、流出油の物理的回収には250mのオイルフェンスを展張し、集油された油をスキマーで回収する方法を検討している。
(図VI-5.1参照)
 
図VI-5.1
スキマーを使用した回収で想定される回収方式の模式図
 
 一方、本シミュレータでは、2隻の船舶によって250mのオイルフェンスをU字展張し、展張船とは別の船舶がスキマーを投入して回収作業を行うケース(ケース6)か、船舶から20m程度のオイルフェンスをJ字展張し、船舶に対する流出油の対水速度に応じた集油を想定してスキマーによる回収作業を行うケース(ケース6')の2種類の方法を取ることが可能となっている。
 シミュレータによる回収方式の比較を図VI-5.2に示す。
 
図VI-5.2 シミュレータによる回収方式の比較
 
 このため、流出油量を50klとして、TRANSREC250とTDS-200の2種類のスキマーを使用し、ケース6とケース6'の回収方式によって回収防除シミュレーションを実施して比較を行った。
 なお、ケース6では、オイルフェンスに集油した油を回収した後、取り残した油に回り込むように移動し、回収作業を繰り返すこととした。
 
2 計算結果
 ケース6の回収作業のイメージを図VI-5.3に示す。また、この時の海上の残存油量を図VI-5.4に、回収油量を図VI-5.5から図VI-5.7に示す。
 
図VI-5.3 油回収作業のイメージ(ケース6)
 
図VI-5.4 海上の残存油量(ケース6)
 
図VI-5.5
スキマーTRANSREC250とTDS-200の合計回収油量(ケース6)
 
図VI-5.6 スキマーTRANSREC250の回収油量(ケース6)
 
図VI-5.7 スキマーTDS-200の回収油量(ケース6)


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