(3)長浜市〜長浜駅前および第6連合地区
(1)地域特性および犯罪特性
ア 地域特性
長浜発展の歴史は古く、約400年前の羽柴(豊臣)秀吉による長浜築城まで遡る。北国街道、中山道、湖上交通の結節点であったことから人・物・文化集散の要衝として栄え、秀吉が実施した楽市・楽座制は町衆に商業と自治の気風を育み、以後近畿・中京・北陸の接点として独自の経済・文化圏を形成している。
一時は停滞気味だった商店街も、第三セクター(株)黒壁によって観光文化都市としての再生に成功、「黒壁スクエア」には年間100万人が訪れるほか、市街地活性化のモデルとして全国の注目を集めている。
地域の定住率(H7〜H12)は90.8%と高く、老年人口比率も34.3%(市平均18.7%)と高齢化の傾向が現れており、人口は平成12年に1,358人(国勢調査報告)で減少傾向にある(対平成7年比10.5%減)。
地域には旧来からの商店街住民のほか、400年の伝統を誇る「曳山まつり」を司る「山組」、観光地化した長浜で商売を営む新住民など多様なコミュニティが存在する上、最近では第2次産業や派遣産業に従事する外国人の増加も見られる。
犯罪環境としては昼夜間の人口差が大きく、閉店後の商店街等、ひと気がなく見通しの悪い暗がりや、長浜駅前での少年・外国人のたむろなどが住民に不安感を与えている。
図表2-44 長浜駅前および第6連合地区の概況
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図表2-45 長浜駅前および第6連合地区 基礎データ
【人口】 |
1,358人(対H7比 10.5%減) |
【1世帯当り人数】 |
2.7人 |
【老年人口比率】 |
34.3%(市全体 18.7%) |
【定住率(H7-12)】 |
90.8% |
【産業別人口比率】 |
注)分類不能を除く
第1次0.5%:第2次19.8%:第3次79.1% (市全体第1次2.3%:第2次42.6%:第3次53.0%) |
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出典)総務省統計局「平成12年国勢調査報告」より作成 |
図表2-46 長浜市の人口および外国人登録者数の推移
出典)長浜市住民基本台帳資料、外国人登録者数資料より作成 |
イ 犯罪特性
長浜市においては平成9年から認知件数が減少傾向にあったが、平成11年以降、再び増加に転じており、平成13〜14年にかけて急増している。認知件数の約80%が窃盗犯であったが、平成13年以降粗暴犯の増加傾向が見られる。
駅前および第6連合においては、平成8年以降認知件数が急減しているが平成11年以降増加に転じ、平成14年にかけて急増している。平成15年には再度大幅な減少を示している。駅前および第6連合においては、約90%が窃盗犯である。
また、認知件数は少ないが、駅前および第6連合地区における犯罪率はきわめて高い(滋賀県:196件、モデル地区:935件(平成12年現在))。
図表2-47 長浜市における刑法犯認知件数の推移(総数、窃盗犯、窃盗犯以外)
出典)滋賀県警察本部「犯罪統計情報−発生地域からみた刑法犯認知状況」より作成 |
図表2-48 駅前および第6連合地区における刑法犯認知件数の推移
(総数、窃盗犯、窃盗犯以外)
出典)滋賀県警察本部「犯罪統計情報−発生地域からみた刑法犯認知状況」より作成 |
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