<参考>実験終了までの経過
〇平成16年6月23日:福地村内での説明会開催
福地村は、行政委員・班長研修会の席上、出席者(約150名)に対し、今秋予定されている実験運行の運行イメージを説明するとともに、運行方法等を検討するためのニーズ調査を実施することを発表する。
〇平成16年7月8日:移動ニーズ調査の実施
福地村全村民を対象に移動ニーズ調査(アンケート方式)を実施。
〇平成16年8月25日:第2回合同委員会開催
福地村内にて、八戸地域生活交通検討委員会の第2回委員会と「高齢者・障害者に配慮した地域交通モデルの実現」委員会の第2回委員会を合同で開催。村内ニーズ調査の結果が報告されるとともに、DRT方式(需要応答型交通システム)を導入する実験素案について概ね了承される。
〇平成16年9月21日:移動困難者ヒアリング実施
福地村ゆとりあにおいて、移動困難者ヒアリングを実施する。
〇平成16年9月24日:第1回広報実施
福地村広報(10月号)実験バス運行計画が紹介される。
〇平成16年10月13日:第3回地域委員会開催
八戸地域生活交通検討委員会の第3回委員会を福地村内で開催。実験運行について、運行車両、路線、ダイヤ、運賃及び予約・運行管理システム等の具体的な運行計画が了承されるとともに、運行開始日を11月17日とすることを決定。運行車両の愛称及び運行に係る細部調整事項については、事務局に一任される。
〇平成16年10月19日:第1回事務局連絡会開催
事務局連絡会にて(福地村、八戸市、及び交通エコロジー・モビリティ財団及び事業者参加)により、運行車両の愛称を「予約式ふくちふれあいバス」とすることを決定される。
〇平成16年10月27日:第2回事務局連絡会開催
事務局(八戸市、福地村、交通エコロジー・モビリティ財団)、車両運行の受託事業者(南部バス(株)、八戸タクシー(株))、及び予約管理業務を受託する(財)福地村健康増進公社は、福地村役場での連絡会議において、予約・運行管理システムの実施要領を協議するとともに、実験期間を11月17日から翌年2月4日までとすることが決定される。実験マニュアル提案され、協議される。
〇平成16年10月27日:バス車両の陸送
ノンステップバスを埼玉県上尾市(日産ディーゼル研究所)から八戸に陸送する。
〇平成16年11月1日:事業申請
国土交通省青森運輸支局に道路運送法21条(一般貸切自動車運送事業)申請をおこなう
〇平成16年11月4日:第2回広報実施
ふれあいバス運行に関する広報紙を福地村全世帯に配布する。
〇平成16年11月5日:車両登録
ノンステップバスを独立行政法人八戸自動車検査所において登録する。
〇平成16年11月9日:バス停位置相談
バス停設置位置について八戸警察署に相談し指導を受ける。
〇平成16年11月11日〜13日、15日:バス停設置と業務説明会
また、各バス停を設置。予約センター業務説明会を実施する。
〇平成16年11月15日:第3回広報実施
ふれあいバス運行に関する広報紙(バス停名などの修正版)を福地村全世帯に配布する。
〇平成16年11月15日:道路運送法許可
道路運送法21条申請許可。各事業者(南部バス (株)、八戸タクシー(株) )において試験走行をおこなう。
〇平成16年11月17日:実施開始
ふくちふれあいバス運行実験を開始した。
〇平成16年11月25日:第4回広報実施
ふれあいバス運行に関する広報紙(時刻表表現などの修正版)を福地村全世帯に配布した。
〇平成16年12月7日:第3回事務局連絡会開催
11月の運行実績、改善要望をもとに改善案協議。システム等の改善や走路運送法再申請と許可を含むものについては1月11日を目標に改善する旨説明した。
〇平成16年12月10日:第5回広報実施
福地村行政連絡会において「ふれあいバス」利用を呼びかける。
〇平成17年1月11日:実験内容改定
利用者の拡大を目指し、実験内容を改訂する。
〇平成17年2月4日:実験終了
実験を終了し、バス停等撤去を行った。
(1)実績の概要
11月17日〜翌年2月4日(12月31日および1月1日を除く78日間)の利用実績の概要を示す。
・利用者合計は1,550人(19.9人/日)、無予約者を含めると1,809人となった。
・予約総数は1,300件で1件あたり予約人数1.3人であった。
・当日予約率は60%、前日予約率は35%、キャンセル率は9%であった(いずれも件数ベース)。
・便別では10時〜11時台の運行の2便584人、(38%)16時台の運行の5便371人(24%)の利用が多い。
・路線別では、東線648人(42%)、基幹路線435人(28%)、西線467人(30%)と東線の利用が多い。
(基幹路線は1月11日より予約を行わずに乗車することが可能となった。)
・東線から基幹路線への乗継ぎ率は28%、西線から基幹路線への乗継ぎ率は43%であった。
・運賃収入は224,500円(一人当り147円/人)、お試し券利用者は56人(11月中14日間計)であった。
(2)利用者数
(1)概要
11月17日〜2月4日(78日間)の利用者数の合計は1,550人であった。一日あたりの平均は19.9人であった。全般的に週の前半(月〜水曜)の利用が他の曜日と比較して活発であり、休日の利用は少ない。
1月や2月の利用者はそれぞれ26.9人/日、55.5人/日と多かった。基幹路線の運賃値下げをはじめとする改定の効果がみられたことや、ふれあいバスの存在が広まったことで知名度が向上しバスの利便性が高く評価されたことなどが主な要因であると考えられる。
表5-1 利用者数の概要
総利用者数(78日間) |
1,550人 |
日平均(78日間)利用者数 |
19.9人/日 |
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月別 |
曜日別 |
11月(14日間)平均 |
13.9人/日 |
月曜(11日間)平均 |
29.5人/日 |
12月(30日間)平均 |
10.9人/日 |
火曜(11日間)平均 |
30.6人/日 |
1月(30日間)平均 |
26.9人/日 |
水曜(12日間)平均 |
27.0人/日 |
2月(4日間)平均 |
55.5人/日 |
木曜(12日間)平均 |
18.2人/日 |
平休別 |
金曜(11日間)平均 |
19.5人/日 |
平日(54日間)平均 |
24.2人/日 |
土曜(10日間)平均 |
9.5人/日 |
休日(24日間)平均 |
10.1人/日 |
日曜(11日間)平均 |
10.5人/日 |
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(2)全日
ふれあいバスの利用者総数は1,550人、日平均利用者数は19.9人であった。
11月末および1月末〜2月に利用者が大きく増加している(次のグラフ参照)。前者(最大58人)は利用お試し券の期限、後者(最大88人)は実験終了時期と重なっているためであると考えられる。
また、12月下旬あたりから乗車人数が30人を超える日が見られるようになってきている。これはふれあいバスの知名度が向上し利用に結びついたことが要因であると考えられる。
図5-5 ふれあいバスの日別利用状況(全日)
(拡大画面:64KB)
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