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海の動物―ザトウクジラ
 
ザトウクジラの尾びれ(択捉島オホーツク海側)
Photo:H.Kobayashi
 
ザトウクジラ (Megaptera novaeangliae)
 
 これまでザトウクジラは小笠原諸島や沖縄の繁殖海域からベーリング海西部へとエサを求めて太平洋側を北上しているものと考えられていましたが、択捉島のオホーツク海側で遭遇し、新しい北上ルートがあることがわかってきました。尾びれの裏側についた白黒模様や後縁部の複雑な凹凸の違いで個体識別ができます。
 
 
 
 
ハシボソミズナギドリの鳥山の中で背びれをみせるミンククジラ(国後水道)
Photo:H.Kobayashi
 
ミンククジラ (Balaenoptera acutorostrata)
 
 四島周辺海域では頻繁に観察される種ですが、特に国後島太平洋側での生息密度が高いという特徴がありました。夏の終わりの国後水道では、オキアミ類をエサとしている同じ食性のハシボソミズナギドリが鳥山となって集結し、ミンククジラ(中央)の食べこぼしを狙って海面に刺さるように乱舞している姿もみられました。
 
 







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