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●ナラクハナシガイ
 日本海溝の水深約7千4百メートルで発見された二枚貝で、シロウリガイ類と同様に鰓の中に硫黄細菌が共生しおり、消化管はかなり退化しています。この二枚貝は化学合成細菌を共生させているものの中で最も深い場所に生息しています。
 
 
●ユノハナガニ
 目の退化したカニで、体は真っ白ですべすべしています。深海の海底温泉周辺に生息することから、温泉に舞う「湯ノ花」にちなんで命名されました。日本では、沖縄や小笠原諸島海域の水深4百〜千4百メートルで確認されています。このカニは、船上に引き揚げても活発に動き回るほど丈夫で、長期飼育が可能です。目は非常に退化していますが、光を感じる能力があることが明らかになっています。
 
 
5)深海の最深度(10,911m)で発見された生物
●カイコウオオソコエビ(ヨコエビの一種)
 世界で一番深いマリアナ海溝のチャレンジャー海淵(水深約10,911m)から採集された端脚類で、ヨコエビの仲間です。カイコウオオソコエビは比較的大型(約4.5cm)ですが、小型のヨコエビは、海岸に打ち上げられた海草やゴミの中に多数棲息し、その周辺で、ピョンピョン飛び跳ねている様子がよくみられます。
 







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