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有田小学校での過去の授業プログラム
 有田校区では総合的な学習の時間・「きらきらタイム」を活用し通学路から自分たちの住むまちを見直す活動を行ってきました。
 
2001年度
 
専門家
坂井 ひろこ(児童文学作家)
長井 真智子(カラーコーディネーター)
小貫 誠(音楽作家/microsun recordings)
 
 初年度である2001年度は、まちに対する「想い」をテーマに、「お話をつくろう」「まちを塗ろう」「まちの音、まちの音楽」の3つのコースで授業を進めました。地域の歴史や史跡、音、変わっていく景色などを調べながら、まちを再発見し、新しい提案へとつながっていきました。
 
「お話をつくろう」
 地域の歴史や史跡、川や森などの自然からイメージした新しい民話づくりや、地域に伝わるお話を堀りおこしての、台本や脚本づくり。
 
「まちを塗ろう」
 通学路の色(家屋、施設、看板、商店、標識など)の調査と色の特色の学習。より良いまちにするための、カラーコーディネートの提案。
 
「まちの音(ノイズ)、まちの音楽」
 まちの音を調査分析することでまちの特性を探し、地域の各場所に似合う音楽、景観の変化と音の連動などを考えながらの音作品づくり。
 
 各3コースとも、地域の人と一緒に行う「フィールドワーク」を取り入れ、子どもたちがそれぞれコースを選択し、専門家と一緒に新しいまちを発見できるプログラムを目指しました。また、子どもたちの感じたことや提案を地域に発表し、ともに考える「まちづくりの広場」が地域活動より生まれました。それにより、子どもたちの提案「公園の色塗り」は地域ぐるみのプロジェクトとして発展し、実現していきました。
 
2002年度
 
専門家
山野 真悟(アートプロデューサー)
福田 忠昭(都市計画プランナー)
中村 善輝(アーティスト)
 
 「通学路をもっと楽しく」をテーマに展覧会「まちかどミュージアム」を開催しました。子ども達が、まちづくりの専門家と校区を調査し、好きな場所や嫌いな場所等を探し出すことから始めて、そこをもっと楽しく気持ちよくするための作品を、アートプロデュサーやアーティストと共に制作し、まちのいろいろな場所へ仮設的に展示を行うという内容のものです。
 
(1)「まちづくりってなんだろう」、昨年の校区の取り組みのビデオを観てまちのことについて考えてみる、まちをもっと楽しくするにはどうしたら良いのか?問題だと思ったところを改善する方法は?
(2)まちの中と、美術館などでの美術展の違いと意味、楽しさをアートプロデューサーに教えてもらう
(3)4-10人のグループに分かれ、まちの気になるところ探し。アートプロデューサー、アーティストの力を借りて、まちでの展覧会を計画する。
(4)まちのためにやってみたいことや思ったことを活かしての作品づくり。
(5)「まちかどミュージアム」ギャラリートーク展覧会会期中の日曜日に地域の方に参加を呼びかけ、展覧会場7カ所を周遊し、自分の作品の前で、作品への想いを語りました。ギャラリートーク終了後、地域の方と感想やこれからの有田校区について意見交換をしました。
 
福岡市中央区大名小学校
『ワールドカルチャーフェスティバル』
 
学年:6年生(22名)5年生(21名)4年生(20名)3年生(12名)
担当教員:木下先生(6年生担任)浦先生(5年生担任)楠原先生(総合学習担当)前田先生(4年生担任)土井先生(3年生担任)
期間:2003年10月28日―11月28日
時数:23時限
 
 大名小学校では、これまで、NPO法人元気種っと等の協力をえて、留学生と交流し料理やゲームを通して、子どもたちが外国の文化を学ぶ集会を開いていました。また、校内の様々な場所には外国語や国旗等が展示、紹介され、子どもたちが外国の文化に親しめるような環境づくりがされていました。更に、学校のこれまでの取組みや、校区で毎年「アジアマンス(福岡市で毎年九月に開催される祭典)」が開催されているという環境を活かし、アジアとの交流を深めるために「国際交流」をキーワードに授業計画を始めました。
 
子どもたちがつくる授業
 
 大名小学校での授業は、子どもたち自身がフェスティバルの実行委員となり、自分たちでフェスティバルの計画を立て準備をし開催するというものになりました。そのため、授業をどのように進めていくかも、子ども達の計画をベースにしました。アジアマンスの視察から始まり、どんなお祭を開催するのか、そのためには何が必要で、どう進めていけばいいのか、先生方や専門家、ASAPの助けを借りながら、子どもたち自身が考えながら授業は進みました。
 
子どもたちが書いた企画書
 
 フェスティバルは、地域の方や保護者、下級生などを招待するものとして計画され、様々な人が参加する学校行事となりました。
 
 
副島信次さん(福岡市経済振興局コンベンション課主査・アジアマンス担当)
★福岡市で開催されているアジアマンスのコンセプトなどについてお話していただき、お客さんに外国の文化を楽しく親しんでもらうにはどうしたらいいか、についてアドバイスをいただきました。
 
原田祥子さん(「バル難破船」コック)
 スペイン料理店の女性コック、様々な料理への強い興味と子供への優しい眼差しを持ち合わせる。
★料理の試作や試作会議に参加していただきました。楽しいことが好き、という彼女は、子どもたちといっしょになって楽しそうにフェスティバルで出す食べ物を作ってくれました。
 
徐点任(ソ ジョンニム)さん(日韓ハートコミュニティプラザ)
 日本で生活を始めて11年。夫は日本人で3人の子の母でもある。日本と韓国がもっと理解し合えるように・・・と今回のプロジェクトに参加。
★試作会議に参加していただき、チヂミ作りの工夫などについて教えていただきました。
 
柿本忠俊さん(学生 学園祭実行委員副委員長経験)
チョン・ピン・フィーさん(学生)
中村 夏子さん(学生)
江種 美紀さん(学生)
★子ども達の祭り会議に参加していただき、フェスティバルを自分たちで企画してつくるときに必要なことなどについて、お話していただきました。また、フェスティバル開催に向けての準備にも協力していただきました。
 
中村太賀樹さん(NPO法人元気種っと)
 学生の頃よりNPOで活動し、卒業後はNPO法人元気種っと事務局の専従スタッフとして多分野で活躍中。
★子どもたちと一緒になってフェスティバルに向けての準備をしてくれる学生たちを取りまとめていただきました。







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