◆21世紀若者賞◆

（昭51.12.18生）

　行政に頼らず自分たちが手作りで芝生の球技場を造ろうと、NPO法人「球遊想造会」を設立し、ボランティア達が手弁当で建設に取組み、その完成を間近にしている。また、この経過をネットで発信し全国に同様の運動を広めようとされている。

（推薦者　前沢和也）

　

Mr. Yuji Oono

(Born on December 18, 1976)

Futtsu City, Chiba Prefecture

　

 Seeking to build a lawn ballpark without depending on the government, Mr. Yuji Oono founded an NPO corporation "Kyuyu-Sozo-Kai." The volunteer members have been working without pay to build the ballpark, which is nearing completion. He also posts progress updates on the Internet to spread the movement across the nation.

 Recommended by Mr. Kazuya Maezawa

　

　草野球を楽しみたいが野球場が足りない。行政に話しても耳を傾けてくれない。限りある施設の管理体制にも疑問がある。それならば、自分たちの力で遊休地、低利用地をスポーツ緑地に転換し、野球場を作ろう。こう考えた大野さんは平成14年8月、千葉県富津市に自前草野球場を作ることを目的としたNPO法人「球遊想造会」を設立した。そしてその草野球場建設過程をネットで公開し、全国に自前球場ムーブメントを起こそうとした。

　この日本でも前例のない手作り野球場の造成予算は総額200万円台で、資金は主に入会金と募金に依存した。予想外に安い建設費を可能にしたのは、地主と交渉して荒れ地を2年更新条件で無償借り受けし、会員のボランティア作業で手作りするためである。しかし前例のない活動であるため、周囲の理解と協力を得るのに苦労し、深刻な資金難と人手不足に悩まされた。自分の貯金も取り崩した。毎週休日には現場に行き、晴雨に拘わらず建設作業を続けた。現在、球場は漸く完成に近づき、全面芝生のフィールドが低予算で市民の力だけで作れることが実証される。今後全国にフィールド手作りの輪を広げ、スポーツで重要な底辺の充実に貢献しようとしている。また、屋外の芝生で遊ぶことで自然に親しみ、環境意識の向上につながることも目指している。

　

　

　このような賞を頂けたことに、大きな使命を感じます。21世紀若者賞の名に恥じない様な活動を続けて行きたいと思います。そして来年度以降、受賞する若者が誇れる賞である事を願っております。