財団法人日本ナショナルトラストが所有者からの寄付や全国の皆さまからの寄付によって所得し、保護管理している対象です。修復整備中の旧安田邸を除いて一般公開しています。

　

　近代日本美術の創設者・岡倉天心が移り住んだ日本美術院跡を整備した公園には井戸跡と記念碑が残される。天心の墓地は、旧居の向かいにあり、東京染井墓地から分骨された饅頭塚。

　

　

　C12形蒸気機関車と東海道本線などで活躍していた特急用客車3両を、全国の皆さまからの募金により所得し、1987年（昭和62年）7月からトラストトレイン号として動態保存しています。

　

　

◆保護管理

　白川郷荻町は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定、世界遺産にも登録されています。当財団は地区内の合掌造り民家のうち、1993年（平成5年）には旧松井家をヘリテイジセンター「白川郷合掌文化館」として修理・公開、1996年（平成8年）11月には旧寺口家を復元しました。

　

　

　国指定の名勝・旧大乗院庭園は、当財団が管理団体として保存整備事業を推進。現在は本格的な復元に向けて発掘調査ですが、反橋がかかる池などが中世の面影を今に伝える。

　

　

　安田邸は大正7年（1918）に建築後、安田善四郎氏が移り住んだ。ご子孫が建物を未来永劫保存したいと当財団に寄贈。1998年（平成10年）3月に大正・昭和期の住宅と庭園を今に伝える貴重なものであると東京都の名勝に指定。

　

　

　

　旧駒井家住宅（京都市指定文化財／平成10年）は、世界的遺伝学者である故・駒井卓博士（京都大学名誉教授）の自邸で、昭和2年にウィリアム・M・ヴォーリス氏設計で建てられた木造2階建て洋館。ご子孫が建物を未来永劫保存したいと当財団に寄贈。駒井家住宅（駒井卓・静江記念館）として保存・活用を進めていく。